アルゼンチン代表での同胞、かつ元チームメイト。親しい友人であり、互いに敬意を抱く存在。マティアス・アルメイダと“チョロ”・シメオネ。選手時代に数多くの時間と経験を共有した2人が、ついにメトロポリターノで初めて監督として相まみえました。勝利したのはシメオネ。しかし、その勝利を得るまでには、セビージャの堅い守備を崩す苦労がありました。
シメオネはアトレティコで、ほぼすべてのものを成し遂げてきました。一方、アルメイダは今、低迷期にあるセビージャを率いてスペインでの挑戦を始めたばかりです。かつてUEFAカップのタイトルを次々と手にしたチームとは別物ですが、それでも両監督の間には最大限の敬意がありました。
チョロは再びセルロートを信頼しました。9番の存在がアトレティコの攻撃を形づくり、前半は巨人へのロングボールに固執する展開となりました。中盤での連携もなく、サイド攻撃も見られず。負傷離脱したバリオスに代わってバエナが中盤に入り、コケと並び、前線にはフリアンとセルロート。前半、期待通りのプレーを見せられたのはバエナだけでした。出番は少なかったものの、彼のパスは常に的確で、アトレティコのチャンスはすべて彼を起点に生まれました。
セビージャにとって、セルロートへのロングボールを防ぐのは難しくありませんでしたが、攻撃面では無気力で、オブラクは前半ほとんど観客のようでした。ボール支配はアンダルシア側も持ってはいましたが、危険は生まれず、アトレティコが終盤にかけてややボールを動かし始めたものの、前半のポゼッションはアトレティコ51%、セビージャ49%と拮抗していました。
後半、アトレティコはより前からのプレッシングを強め、セビージャを自陣に押し込む必要がありました。実際、その姿勢が見られました。セルロートのクロスにフリアン・アルバレスが頭で合わせた場面が最初の兆しでした。15分を過ぎる頃にはアトレティコのリズムが上がり、セビージャはどんどん押し込まれ、GKブラホディモスが時間稼ぎをする場面も目立ちました。
そして迎えた60分、ヒメネスへのニアンゾーの明白なファウルでPK。主審フランシスコ・ホセ・エルナンデスは見逃しましたが、VARからの指摘を受け、映像確認のうえ笛を吹きました。フリアン・アルバレスが冷静に決め、64分に1-0。
主審がモニターを確認している間、チョロは腕を高く掲げて「明らかだ、明らかだ」と言わんばかりのジェスチャー。対する友人アルメイダは、テクニカルエリアで目を伏せ、見守ることしかできませんでした。フリアンのゴールが決まり、ロヒブランコの指揮官は喜びを爆発させました。セビージャはもう守るだけではいられませんでした。
70分、右サイドからジュリアーノが見事な突破。中央へのクロスをアルマダが押し込み、2-0。試合は実質的に決まりました。85分、7万1,119人の観客が詰めかけたメトロポリターノで、ジュリアーノは大歓声に包まれながら交代。直後にグリーズマンが3点目を決め、3-0としました。
またしてもセビージャはロヒブランコの本拠でリーグ戦勝利を逃し、その不名誉な記録は18試合に伸びました。試合後、シメオネとアルメイダは再び友として握手を交わしました。しかし試合中は、特に後半、シメオネが完全に上回りました。アルゼンチン人同士の監督対決は、経験豊富な方に軍配。アトレティコは引き続き上位争いを続けます。

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