4-0。イングランドの嵐、わずか13分でアトレティコを粉砕

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アトレティコ・マドリーは、エミレーツ・スタジアムでアーセナルにわずか13分間で大敗を喫しました。最初のゴールから4点目までの間がその13分間です。前半は堅実な戦いを見せ、後半の開始直後にはフリアンのシュートがポストを叩きましたが、その直後に“ガナーズ”の嵐が巻き起こりました。アトレティコが自ら呼び込んだ嵐でもあります。内容的にはそこまでの敗戦に値しなかったものの、チャンピオンズリーグは容赦しません。アウェーでのまたしてもの失望です。そして、それは何度目になるのでしょうか。

開始はリバプール戦のようではなかったものの、それに似た展開でした。アーセナルの激しい立ち上がりと、アトレティコの立ち上がりの度重なるパスミス(中にはひどいものもあり)で、早くも嫌な予感が漂いました。そのうちのひとつ、5分の場面でエゼがシュート。ボールはハンツコに当たり、オブラクが反応できずに打たれたものの、クロスバーが救ってくれました。ライスがこぼれ球を外に出しました。

ロヒブランコスはなかなか前へ出られず、サイドライン上のシメオネ監督は落ち着いてパスを回すように指示していました。ジュリアーノがそれを実行しましたが、倒されてしまいます。マッサには警告は出ず、一方でヒメネスにはすぐイエローが出ました。チョリートのもう一度のドリブル突破で、アトレティコに初の好機が訪れましたが、ラストパスには誰も合わせられませんでした。

試合の流れは変わりつつありましたが、ハンツコの背後を狙うアーセナルの連続パスから、サカに絶好機が訪れます。サカはオブラクと1対1になりましたが、オブラクが勝利しました。

そして前半最大のチャンスがフリアンの足元に訪れました。ジュリアーノ(またしても)が不可能と思われるボールを追い、競り勝ちました。ラヤが飛び出して外へ出したボールを素早く拾い、アルゼンチン人が“ラ・アラーニャ”へつなぎます。彼は左足で狙いましたが、ゴール左ポストをかすめて外れました。

サプライズで先発したセルロートは、この日は空中戦でいくつか勝ち、時折チームに呼吸をもたらしていました。フリアンの自陣からの疾走、そしてオフサイドで取り消されたマルティネッリのゴールが、ハーフタイムまでのハイライトでした。

後半に入ると、フリアンが再びゴールに迫ります。ペナルティエリア手前で受けて反転し、右足で放ったシュートはポストを直撃。逆にアーセナル側では、オブラクがギェケレシュの決定機を阻止しました。ガナーズは圧力を強め、アトレティコは普段より守備的に構えつつも悪くはない展開でした。しかし、アーセナルが最も危険な武器――セットプレー――を決めました。それも、本来ならファウルではなかった場面からのものでした。ライスの完璧なクロスにガブリエウがフリーで飛び込み、頭でネットを揺らしました。誰もマークについておらず、オブラクも飛び出しませんでした。1-0です。

この失点にもアトレティコは冷静に対応し、前半同様、ジュリアーノとフリアンが中心となって攻め続けました。ハンツコのヘディングチャンスもありました。そしてシメオネ監督が動きます。ギャラガー、バエナ、ルッジェーリを投入し、コケ、ヒメネス、ニコを下げました。ところが、その効果を確認する間もなく、ルイス=スケリーの突破からマルティネッリへボールが渡り、オブラクの手をかすめながらもネットを揺らしました。普段ならカバーしていたコケがいないことで(アレマニー、あなたの出番です)、そこを突かれました。そしてすぐに3点目。全員がプレスに遅れ、マルティネッリが再びジョレンテを抜き、最後はギェケレシュが押し込みました。ほとんど偶然のような形でしたが、試合は決しました。わずか10分間の出来事です。

あとは嵐をしのぎ、これ以上点差を広げないことが目標でした。得失点差も大きく響くからです。しかし、それすら叶いませんでした。ギャラガーがまたしても守備で機能せず、今度はコーナーキックでガブリエウがファーで触り、ギェケレシュが押し込みました。

その後、グリーズマンとアルマダが投入されました。アトレティコは反撃を試みましたが、むしろ5点目の方が近い状況でした。結局、どちらの追加点もなく試合終了。わずか13分間でアーセナルがアトレティコを粉砕したことが証明されました。エリートの舞台では起こり得ることですが――それでも、アトレティコ・マドリーにとっては、あってはならない出来事です。


Arsenal 4-0 Atlético de Madrid

Arsenal: Raya; Timber (White, m.83), Gabriel (Mosquera, m.72), Saliba, Lewis-Skelly; Rice, Zubimendi (Norgaard, m.72), Eze (Nwaneri, m.72); Martinelli, Saka y Gyökeres (Merino, m.83).

Atlético de Madrid: Oblak; Llorente, Le Normand, Giménez (Baena, m.63), Hancko; Barrios, Koke (Gallagher, m.63), Giuliano (Griezmann, m.72); Sorloth (Almada, m.72), Nico (Ruggeri, m.63) y Julián Álvarez

Goles:
1-0. Gabriel, m.57,
2-0. Martinelli, m.64,
3-0. Gyökeres, m.67
4-0. Gyökeres, m.70.

Árbitro: Davide Massa (Italia) amonestó a Zubimendi (m.38) por parte del Arsenal y a Giménez (m.33) y Le Normand (m.75) por parte del Atlético de Madrid.

Campo: Emirates Stadium (Londres).

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