「ミゲル・アンヘル(ヒル・マリン)やカルロス(ブセロ)と、現在のこの状況に至るまで何度も話し合ってきました。最初に感じたのは、彼らがクラブの組織図において、市場やトップチーム、そして男子プロフェッショナル部門に関するさまざまな課題をカバーする必要性を理解しているということでした。」
マテウ・アレマニーは、アトレティコ・マドリーのプロサッカー部門ディレクターとして、自身の役割をこのように説明しました。つまり、彼はクラブに数多くの「未解決の課題」を抱えた状態で着任することになります。以下では、それらの主なタスクを整理していきます。
■ ベテラン選手たちの高額契約問題
最も大きなテーマのひとつは、オブラクやヒメネスといったベテラン選手の長期契約をどう扱うかです。彼らは依然としてチームの重要な存在ではありますが、かつてのように決定的な差を生み出すほどのパフォーマンスは見せていません。
スロベニア代表のオブラクは昨季、通算6度目のサモラ賞を受賞しましたが、かつてのように勝ち点をもたらす守護神ではなくなっています。今季はここまでわずか1試合しかクリーンシートを達成しておらず、高額年俸に加え、契約は2030年まで残っています。この件はアレマニーが直面する最初の課題の一つとなるでしょう。
一方のホセマ(ヒメネス)は、今季インテル戦でリビア遠征中に初出場を果たしましたが、シーズン序盤は負傷により出場が叶いませんでした。昨季は初めてケガなくプレーできましたが、今季は逆に故障続きです。彼の契約は2028年まで続きます。
■ コケとグリーズマンの将来
今季終了後に向けては、クラブの象徴的存在であるコケとグリーズマンの去就も大きな決断を迫られます。
コケは毎年単年更新でプレーしており、依然としてチームの中心です。
一方、グリーズマンは2027年まで契約していますが、アメリカからの強い関心が続いており、その去就もアレマニーの判断に委ねられることになります。
■ セルロートとギャラガーの扱い
彼のデスクには、アレクサンデル・セルロートとコナー・ギャラガーの案件も並んでいます。
両者は大きな期待を背負って加入しましたが、期待されたほどのインパクトは残せていません。
アトレティコは彼らの獲得に総額8,000万ユーロ以上を費やしており、今後数か月で売却の判断を迫られる可能性があります。
ノルウェー人FWのセルロートは2028年まで契約していますが、プレミアリーグやトルコの複数クラブが関心を示しています。
一方、イングランド代表MFギャラガーは2029年まで契約しており、イギリス国内での市場価値は依然として高いです。
■ 放出候補と残留交渉
ナウエル・モリーナも今夏の移籍を拒否し、2027年まで契約を残しています。アレマニーは彼を含む数名の選手について、売却の可否を慎重に判断する必要があります。
一方で、フリアン・アルバレスのように逆のケースもあります。複数のクラブが彼の動向を注視していますが、本人はメトロポリターノでの生活に満足しており、クラブ側は2030年までの契約をさらに延長し、完全に“守る”方向で動いています。また、ジュリアーノ・シメオネの契約延長も、数週間以内に発表される見込みです。
■ 買取オプション付きレンタル選手への対応
ニコ・ゴンサレスの去就も重要課題です。
彼はユベントスから買取オプション付きでレンタル中で、その金額は3,000万ユーロ。
クラブは昨夏のムッソやラングレのケースと同様に、この金額を引き下げる方向で交渉する見込みです。
■ 冬の移籍市場での判断
これらの問題の一部は、次の冬の移籍市場で扱う必要があります。
アトレティコは昨季の冬に補強を行いませんでしたが、今季は状況が異なり、積極的に動く可能性もあります。
ただし、すべては今後数か月の間に行われるディエゴ・パブロ・シメオネ監督とマテウ・アレマニーとの話し合い次第となります。
コメント