アトレティコ・マドリーは、ルイス・スアレスとの契約が早々に実を結んでいる。ディエゴ・パブロ・シメオネはゴールスコアラーを緊急に必要としていたが、エル・ピストレロの加入によってこの問題は解消され始めている。
デビュー戦となったグラナダ戦、スアレスは71分からの出場にもかかわらず2ゴールをマークして、アトレティコでは長年見られなかったゴール前での決定力の高さを見せた。この得点によってスアレスに対する懐疑的な意見は薄れた。
ウエスカ、ビジャレアルと2戦続けて無得点だったものの、昨日のセルタ戦では1ゴールを奪取。ウルグアイのストライカーはここまで4試合(216分)に出場して3ゴールと1アシストを記録している。彼は54分に1点を決めていることになる。
この数字から、彼がチョロ・シメオネのスタイルに完璧に適応していることが伺える。今でもゴールを狙う嗅覚は一級品だ。
近年アトレティコでプレーしたストライカーの加入初期の試合と比較すると、スアレスの数字に近いのはエル・ティグレことラダメル・ファルカオのみである。彼はリーグ戦2試合目で3得点、3試合目で2得点と1つのアシストを記録した。ただ、加入4試合での出場時間数は338分で、1ゴールに56分要したことになる。現在の「9」よりもわずかに劣る。
ビジャレアルで欧州ゴールデンブーツを獲得(2005/06)経験のあったディエゴ・フォルランですら適応に数週間かかった。リーグ戦最初の4試合(350分)では、わずか1ゴールだった。
アントワーヌ・グリーズマンに至っては、開幕5試合で得点もアシストもできず、6試合目で初アシスト、10試合目にようやく初ゴールを挙げた。
記憶を約20年前(2002/03年)に遡ったとしても、コルチョネロのアイドルであるフェルナンド・トーレスよりも優れている。エル・ニーニョもスアレスと同じ4試合で3ゴール1アシストをマークしていたが、出場時間数は359分であった。
ルイス・スアレスの即効性、適応力には目を見張る。ラ・リーガのデータによると、ウルグアイ人は9本のシュートを放っているが、そのうち5本は枠を捉えているという。実に6割をゴールに結びつけたことになる。これはアトレティコが他のチームほど多くのチャンスを作り出すチームではないことを考えると、非常に高い数字と言える。
次戦はバイエルン・ミュンヘンとの欧州チャンピオンズリーグ初戦。日本時間22日4時からの一戦は、欧州王者相手が相手であり押し込まれる展開が予想される。スアレスにはこれまで以上に少ないチャンスをものにする決定率が求められるだろう。
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