メトロポリターノの建設を担ったのは、Cruz y Ortiz Arquitectos という建築事務所です。創業者であるアントニオ・クルス氏とアントニオ・オルティス氏は、1991年に「ラ・ペイネタ」として知られていたスタジアムのプロジェクトを開始しました。その後に開場し、さらに現在のアトレティコの本拠地への改修も同事務所が担当しました。
さて、アントニオ・オルティス氏は「Arquitectura en Diálogo」において、メトロポリターノは「完成していない」と語りました。「アトレティコからは、外観を変更して別のイメージを与えてほしいと依頼されています。我々としては、建物を覆うことを拒む理由はありません。彼らにとっては、コンクリートが高貴な素材とは思えないのです。依頼された以上、やらなければ他の誰かがやるでしょう。ならば自分たちでやった方が良いのです」と説明しました。
クラブが望む美観上の改修とは別に、メインスタンドの両端にある2つの角の部分に手を入れる計画も検討されています。これは音響の問題を解決するためです。「スタジアムにある音の抜けの問題を修正するために、角の部分で介入を行っています」と同氏は述べました。
スタジアムの起源
アントニオ・オルティス氏は、このスタジアムの始まりを振り返り、1990年代初頭に建てられた唯一のスタンド(現在の西側スタンド、メインスタンドであり、貴賓席やプレス席が設けられている場所)が今も残っていると説明しました。「このスタジアムは『ラ・ペイネタ』という非常に有名な陸上競技プロジェクトとして誕生しました。2万人収容で、西側に1つだけの大きなスタンドを持つという特異な形態でした。それは非常に特別なものでした。構造、形、機能すべてが一つの要素に集約され、素材はコンクリートのみという非常にシンプルかつ強烈なプロジェクトでした」と建築家は語りました。
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