アトレティコのリーグ開幕戦(対エスパニョール)での良かった点と悪かった点

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アトレティコ・マドリーはラ・リーガ25/26を良い形でスタートすることができませんでした。RCDEスタジアムでエスパニョールに2-1で敗れました。フリアン・アルバレスの直接FKによる見事なゴールで先制したものの、1時間の好パフォーマンスの後に失速し、2失点を喫して逆転負け。シメオネ時代においてリーグ開幕戦での初黒星となりました。

良かった点

  1. ハイプレスの実行
    プレシーズンの練習や親善試合で示されていたことが、ラ・リーガ開幕戦で確認されました。アトレティコは立ち上がりから前線でプレッシングを仕掛け、相手ゴール付近でボールを奪おうとしました。
  2. ボール保持による主導権
    新戦力の加入によって「新しいスタイル」への可能性が見られました。コルネリャでも、カルドーソ、アルマダ、バエナらが中央で連携しながらスペースを空け、サイド攻撃を活性化させました。何度か良いコンビネーションを見せ、過去数年よりも多くのサッカーを創出できることを証明しました。
  3. ハンツコ
    スロバキア人DFはアトレティコでの公式戦初出場で大きな印象を残しました。空中戦でも地上戦でも相手を寄せ付けず、安定した守備を披露。ボールの持ち出しも安定しており、攻撃参加も見せました。クラブが彼を獲得したことは成功だったと感じさせる出来でした。
  4. アルマダ
    非常に優れたパフォーマンスを披露し、ボールを持つたびにプレーを改善していました。60分を過ぎてスタミナ切れとなり交代しましたが、左サイドを起点にしながらピッチ全体で動き、エスパニョール戦で最も光った選手の一人でした。守備でもルッジェーリを助ける献身を見せました。
  5. カルドーソ
    こちらも新戦力として際立った存在でした。出場は45分のみでしたが、ビルドアップでもボール奪取でも的確に動き、まさに“タコ”のような存在感を発揮しました。アメリカ人MFは、パブロ・バリオスと共に中盤を支える存在として期待されます。

悪かった点

  1. 空中戦での守備
    プレシーズン、特にニューカッスル戦で見えた課題が現実となりました。エスパニョールはクロスから2得点を挙げ、逆転勝利につなげました。特に先制点を許した場面では、ラスパドーリがマークを外し、オブラクも飛び出せず、ゴール前で決められてしまいました。
  2. 交代策
    シメオネ監督の交代策はチームを改善するどころか、むしろ悪化させました。ハーフタイムでカルドーソとギャラガーを下げ、その後バエナとアルマダを同時に交代。これによりアトレティコは試合の主導権を失い、エスパニョールに勢いを与えました。
  3. 途中出場組の貢献不足
    特筆すべきは、投入された選手たちの出来です。バリオスを除き、ほとんどが不発でした。コケ、グリーズマン、セルロート、そしてわずか4回の練習しか経ていないうえに左サイドで起用されたラスパドーリも、ほとんど貢献できませんでした。その結果、チーム全体のレベルが下がってしまいました。
  4. 右サイドの不振
    コルネリャで機能しませんでした。ジョレンテとジュリアーノ(おそらくフィジカル状態が最も良く、90分間出場した2人)はこの日、最悪の出来でした。ボールロストが多く、デュエルで勝てず、判断も誤る場面が目立ちました。
  5. 既知の補強不足
    クラブ側は「退団がない限り補強は終了」としていますが、バルセロナでの試合では依然として戦力不足が露呈しました。特にジュリアーノと競える右サイドの選手、そして中盤の底を担えるMFが少なくともあと1人ずつ必要であることが明らかになりました。

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