シメオネのチームにとっては期待の持てる夜に思えましたが、ラスパドリのミスとペレ・ミジャの一撃が、RCDEスタジアムでのリーグ開幕戦を台無しにしました。前半はバエナ、アルマダ、フリアンがアトレティコの攻撃をけん引し、ポジティブな内容を見せました。しかし後半、イタリア人のデビュー戦での致命的なエラーと、試合終了6分前のエスパニョールの決定打が、コルネジャでロヒブランコのチームを奈落へと突き落としました。
オブラク
前半にロベルトへの好セーブ、さらにカブレラのセットプレーを阻む活躍を見せ、堅実なプレーを披露しました。後半はエスパニョールの前線にほとんど脅かされることなく比較的静かに過ごしました。先制点の場面ではより強く対応できる余地があり、2点目はどうすることもできませんでした。無失点を守れず、自身のベストからは遠い出来でした。
マルコス・ジョレンテ
ボールロストが多く、前半は特に不正確で不安定なプレーが目立ちました。カルロス・ロメロの再三の攻め上がりに苦しみ、何度もデュエルで後れを取りました。さらに、ミスコントロールから警告を受け、そのファウルがエスパニョールの先制点につながってしまいました。忘れたい試合です。
ル・ノルマン
ボール保持時に弱さを見せ、落ち着きを欠いていました。3バックの中では最も自由な立場でしたが、プレスを受けると迷いがあり、軽率な判断で警告を受けました。決定的なのは、ペレ・ミジャのシュートに対して強さを欠いた対応で、エスパニョールの2点目を許したことです。
ハンツコ
空中戦で圧倒的な強さを示し、守備面ではほぼ完璧な働きをしました。前半のコーナーでは得点に迫るシュートも放ちました。集中力を切らさず、常に好位置で相手の攻撃を防ぎ続けました。個性とパフォーマンスで、将来の守備陣リーダーとしての資質を証明しました。
ルッジェーリ
サイドで上下動を繰り返し、しばしば深い位置まで到達しました。ただしクロスは味方に届かず精度を欠きました。それでもバエナとの連携では信頼できるパスコースを提供し続けました。疲労は見えましたが、後半にはより正確な判断と実行力を発揮しました。
ジュリアーノ
ジョレンテを助けるカバーで光り、プアドやロメロの脅威を抑えました。絶え間ない強度と戦術的な賢さを見せ、攻撃への移行でもスペースを狙いました。ただし相手ゴール前での決定力は不足しました。
ギャラガー
積極的に裏へ走り込むなど攻撃的な意図を示し、ボールに関わり続けました。しかし、最後の局面での精度を欠きました。監督判断でハーフタイムに交代となりました。
カルドーソ
今夏の補強の目玉の一人として、ワンタッチでの配球で視野の広さを披露しました。ボール奪取でも積極的に動き、攻撃参加も見せました。ただし、テラッツの危険なカウンターを止めるためのファウルで警告を受け、その結果ハーフタイムで交代となりました。
アルマダ
前半はまさに電光石火の働きでした。パスやコンビネーションで正確さを示し、狭いスペースでも卓越した技術を披露しました。ボール保持では知性を見せ、ほとんどロストせずにプレーを進めました。シメオネにとってポジティブな材料の一つです。
バエナ
立ち上がりからエスパニョール守備陣を悩ませました。前線で柔軟にポジションを変えつつ、必要な場面では中盤に下がってビルドアップを助けました。フリアンとの連携は期待通りで、相手を引きつけて味方にスペースを生むプレーも目立ちました。後半はオープンな展開に飲み込まれ存在感が薄れました。
フリアン・アルバレス
2度のチャンスは決まらなかったものの、3度目で試合を動かしました。今季初得点は鮮やかなFKによるものでした。さらに追加点に迫る場面もありましたが、シュートはポストに嫌われました。彼の影が薄れた時間帯とアトレティコの崩壊は重なりました。
コケ
カルドーソに代わって後半開始から出場。落ち着きをもたらそうとしましたが、試合展開に飲み込まれました。
バリオス
投入直後から中盤を支配し、成熟した判断と広範な運動量を披露しました。攻撃陣と巧みに絡み、右サイドや高い位置でも存在感を発揮しました。好パフォーマンスを見せましたが、敗戦で評価が曇りました。
ラスパドーリ
アルマダに代わって出場。最初は積極的にシュートを狙いましたが、セットプレーでミゲル・ルビオを見失い、失点につながりました。デビュー戦は痛恨の結果となりました。
グリーズマン
68分から出場しましたが、ボールタッチはわずか4回にとどまりました。終了間際に2度のシュートを放ちましたが、枠を外しました。存在感を示せませんでした。
セルロート
82分にフリアンと交代。終盤の同点狙いではボールが供給されず、形だけの出場に終わりました。
シメオネ
序盤は勇敢に前線の才能を活かす戦い方を選びました。給水タイムではプレスを指示し、相手をロングボールに追い込もうとしました。ハーフタイムのバリオス投入は的確でしたが、その後の交代策は思うように機能しませんでした。
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