完全に固まったメンバー…ただし、放出があれば別

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ラスパドーリの加入により、この夏の移籍市場での補強は7人となりました(クラブワールドカップ前に確定したムッソとラングレを含めるとさらに増えます)。これでカルロス・ブセロは、今夏の獲得計画を一応完了させた形です。とはいえ、移籍市場が閉まるまで残り19日あり、アトレティコのフットボール部門ゼネラルディレクターが完全に仕事を終えたわけではありません。むしろ逆で、今後数週間で起こる市場の動きに細心の注意を払うことになります。なぜなら、もしチームからの放出が発生すれば、再び新戦力探しに動くことになるからです。

これが、メトロポリターノの事務所で迎える今後3週間のシナリオです。基本的に、変動分を除く約1億6,900万ユーロの投資と、約6,100万ユーロの売却収入(ジョアン・フェリックスのアル・ナスル移籍に伴う分や、サウール、ヴィツェル、アスピリクエタ、レマルといった高額年俸選手の退団で生まれたサラリーキャップの余裕、さらにグリーズマンの年俸を2年に分割した契約更新などは除く)によって、来季のメンバー構成はすでに完了しています。現時点で登録人数は22人。しかし市場は予測不能であることを常に念頭に置く必要があります。

そのため、ラ・リーガ開幕の1週間前に「やるべきことはやった」という満足感があっても、アトレティコは今後の動きから目を離すことはありません。緊急性はなくとも、仮に放出が発生すれば、現在の落ち着いた状況は一変します。現時点では退団の兆しは見えませんが、その可能性は9月1日までは常に存在します。

少数の“候補者”…ただし莫大なオファーがあれば状況一変
ざっとメンバーを見渡しても、大きな移籍候補は多くありません。そもそもカルロス・マルティンは、当初の計画から今夏の放出が既定路線となっていたため、この「候補」には含まれません。この点で、モリーナはヨーロッパ市場で最も評価の高い選手の一人であり、とくにイタリアとイングランドでの人気が高いです。しかし本人は常にアトレティコで成功することを目指しており、シメオネのお気に入りでもあります。さらに、右SBは一見3人いるように見えますが、今季プレシーズンでのヒメネスの負傷欠場により、マルク・プビルが完全にCBへコンバートされる可能性もあります。そのため、彼が1月にはEU選手となることも考慮すれば、莫大な移籍金をもたらすオファーでもない限り、移籍は成立しないでしょう。また、モリーナの退団とヒメネスの負傷歴を合わせれば、守備の人員不足につながる危険もあります。

戦力的に見てより放出しやすいのはギャラガーでしょう。チョロの戦術に十分フィットできておらず、とはいえプレミアリーグでは依然として評価が高く、そのスタイルにも合っています。現時点では具体的なオファーは届いていませんが、複数のイングランドクラブが状況を注視しており、いつ動きがあっても不思議ではありません。ただし、昨夏に移籍金4,000万ユーロを投じたことが、売却交渉のハードルになります。

その他では、ガラン、ヒメネス、あるいは開幕後に自らの役割が限定的だと感じた選手が、移籍市場終盤で退団を希望する可能性がありますが、現時点でそうした動きはありません。また、サウジアラビアや世界的ビッグクラブからの“破格”のオファーが突然舞い込むリスクも常に存在します。

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