ジローナは、ベルギー代表のアクセル・ヴィツェルの獲得を正式に発表しました。同選手はアトレティコ・マドリーでの契約期間満了に伴い、フリートランスファーでの加入となります。契約期間は1年間で、目標達成に応じてさらに1年延長できるオプションが付いており、新たな“白と赤”プロジェクトにおいて最も経験豊富な補強の一人となります。
36歳になったばかりのヴィツェルは、モンティリヴィにおいて中盤および守備陣の戦力強化として加わります。キャリアを通じてこの二つのポジションを高いレベルでこなし、ヨーロッパおよび国際舞台で豊富な経験を積んできました。欧州大会では100試合以上に出場し、ベルギー代表として132キャップを記録。2014年、2018年、2022年の3度のワールドカップ、さらに2度のユーロに出場しています。
リエージュのスタンダール下部組織で育成され、わずか17歳でプロデビュー。その後すぐにベルギーサッカー界の逸材として頭角を現し、国内リーグ2回、カップ1回の優勝を経験してベンフィカへ移籍しました。その後はゼニト・サンクトペテルブルクでロシアリーグ屈指の守備的MFとして活躍。さらに中国・天津権健でのプレーを経てヨーロッパに復帰し、ボルシア・ドルトムントのユニフォームに袖を通しました。
2022年にはアトレティコ・マドリーに加入し、2シーズンにわたりディエゴ・シメオネ監督から厚い信頼を得ました。安定感のあるプレー、ゲームの読み、そして複数ポジションでの起用に応える柔軟性によって、ピボーテやセンターバックとして常に高いパフォーマンスを発揮し、チームの状況に適応する能力を示しました。
ジローナがヴィツェルを獲得した理由の一つは、近年のクラブ方針に沿った補強であることです。つまり、複数ポジションをこなせる選手を求める方針です。ヴィツェルは守備的MFとしてビルドアップに貢献できるほか、最終ラインに入り守備の安定と経験をもたらすことも可能です。落ち着いたボール扱い、正確なパス、戦術的な視野は、厳しいシーズンを迎えるチームにとって確実な戦力となります。
また、この補強は今夏の最優先課題とされていた守備的MF(“6”番)の補強にも合致しています。ヴィツェルはラ・リーガでのプレー継続を望み、ウディネーゼなど他リーグからのオファーを断っての加入であり、アトレティコ時代の同僚トマ・レマルとも再会します。
すでにモンティリヴィで新ユニフォーム姿を披露し、今季は背番号20を着用します。この日はチームの午前練習には参加しませんでしたが、次回の練習からはミチェル監督のもとでトレーニングを開始する見込みです。ヴィツェルの加入により、ジローナは若いロッカールームに経験、リーダーシップ、そして質の高いプレーを加え、間近に迫ったリーグ開幕戦に向けてチーム構造をさらに強化することになります。
コメント