アトレティコの非公開親善試合のこれまでの事例は?

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アトレティコ・マドリーは、今週水曜日の21時から、セルロ・デル・エスピノにてラージョ・バジェカーノと非公開での親善試合を行います。この試合はテレビ中継もありません。ただし、認定を受けた報道陣は入場可能で、写真・映像メディアについては試合開始から最初の15分間のみ撮影が許可されています。これは戦術面での秘密保持というより、両クラブのロジスティック(運営上の事情)によるものです。

現代のサッカーでは、すべての試合がテレビで中継されるのが当たり前となっている中、こうした形式は珍しく感じられるかもしれません。とはいえ、近年にもいくつかの前例があります。

最も似ているのは2020-21シーズンのプレシーズンに行われたケースです。

その夏は、スペインにおいて初めて新型コロナウイルスの影響を受けたシーズンでした。すべての試合が無観客で行われ、アトレティコはカディスと対戦する予定でしたが、直前になってカディスで感染者が出たため中止に。その代わりとして、急遽メトロポリターノでセグンダ・ディビシオン所属のアルメリアとの親善試合を設定しました。

この試合は無観客、非中継、メディアの立ち入りも不可で、情報はクラブ公式の発信のみという形式でした。試合は30分×3本の変則構成で行われ、モラタ、ジエゴ・コスタ、シャポニッチ、ビクトル・モジェホのゴールでアトレティコが4-1で勝利しました。その数か月後、アトレティコはラ・リーガの優勝を果たしています。

その2年後の2022年8月7日にも、アトレティコは非公開試合を行いましたが、この時はテレビ中継がありました。当初、シメオネ監督率いるチームは、ユベントスとの親善試合のためにテルアビブへ向かう予定でしたが、イスラエル出発直前にハマスの攻撃が発生し、両クラブは急遽計画を変更。

その結果、試合はトリノにあるユベントスの練習場で開催されることとなりました。その日、アトレティコはモラタのハットトリックとマテウス・クーニャのゴールで0-4の勝利を収めました。

さらに2023年8月24日には、2024-25シーズンのプレシーズンマッチとして、「メモリアル・ヘスス・ヒル」がブルゴ・デ・オスマで開催されました。この試合は観客と報道陣の立ち入りは許可されていたものの、テレビ中継は行われませんでした。そのため、ヌマンシアとの試合を観たかったファンの多くが視聴できないという状況となりました。モラタとリケルメが得点を挙げたこの試合では、多くの控え選手たちが出場していました。

そして今夜もまた、多くのファンがラージョ・バジェカーノとの親善試合を観ることができず、まるで昔のサッカーのように、新聞記事を通して試合内容を知ることになるでしょう。まさに、古き伝統への不思議な回帰です。

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