アトレティコ・マドリーはこの夏、才能と若さ、そして「高さ」に投資しています。スポーツディレクター部門は、チームの若返りだけでなく、昨年から始まった流れに沿って、選手たちに「高さ」を加えています。最近クラブに加わった複数の選手たちの特長の一つがその身長であり、これは最近チームが苦戦しているセットプレーにおいてもプラスになる(いや、なるべき)要素です。
プビルがロス・アンヘレス・デ・サン・ラファエルで初登場した際、最も印象的だったのはその高さでした。公式プロフィールでは190cmとされていますが、実際にはそれ以上に見えるほどです。その身長から、シメオネ監督が彼を右センターバックで試す際にも空中戦で全く見劣りしません。今夏のアトレティコ新加入選手の中で最も身長が高いのが、このタラサ出身のプビルです。しかし、それに続くのが188cmのハンツコです。このスロバキア代表DFはこれまでにキャリアで10得点をヘディングで決めています。ルッジェーリは187cm、カルドーソは186cm。元ベティスのカルドーソは2024-25シーズン、ジローナ戦とレアル・マドリー戦でコーナーからのヘディングで2ゴールを挙げています。そしてアトレティコは、191cmのレナト・ヴェイガの獲得を狙っていました。
とはいえ、昨夏の時点でもすでに印象的な高さを持つ選手たちを補強していました。最も顕著なのは195cmのセルロートで、昨季は24得点中3点をヘディングで記録しました。191cmのムッソは、188cmのオブラクとポジション争いを演じていますし、187cmのル・ノルマンと186cmのラングレも守備陣に高さを加えています。つまり、現在のチームで背の高い10人のうち、昨夏以前から在籍していたのはオブラクとヒメネス(10番目に高く185cm)だけということになります。なお、退団選手の中ではヴィツェル(186cm)を除いて180cmを超える選手はいません。
ボールを供給するスペシャリスト、バエナ
そして、この“身長”を最大限に活かすために、アトレティコは「アビアシオン(航空隊)」バージョンとしての自分たちの強みを再構築しようとしています。特に守備面よりも攻撃時のセットプレーには大きな改善の余地があります。そこで必要なのは、ヘディングで合わせる選手たちだけでなく、質の高いクロスを送る選手です。アトレティコが獲得したのは、その点でリーグ屈指の選手、アレックス・バエナです。
バエナは昨季、リーグで記録した9アシストのうち3つをセットプレーから生み出しました。さらに、ロケータス・デ・マル出身の彼は、昨季のリーグ戦ではコーナーキックの精度(86本中35本が成功、成功率41%)でダルデル(54%)に次ぐ第2位でした。フリアン・アルバレスやグリーズマンも、エリア内へのボール供給役として貢献が期待されます。
アトレティコは、この“身長”を通じて、より競争力のあるチームへと変貌を遂げようとしています。
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