アトレティコは、クラブ史上最も動きの激しい7月のひとつを終えました。まだ8月と9月1日が残っている中で、ロヒブランコスはチームの構成を大きく刷新しました。シメオネ監督に対して、若さと意欲を兼ね備えた戦力を揃えるため、2030年までの契約で新たに6名(クラブワールドカップ前に加入が決定していたムッソとラングレを含めればそれ以上)の選手を獲得し、アメリカで行われた大会のグループステージで敗退した時点のチームからは8人の選手が退団しました。
全体の3分の1以上の選手が入れ替わった今回の改革は、レマルのジローナへのレンタル移籍とリーノのフラメンゴへの完全移籍、そしてデ・パウルのインテル・マイアミへの移籍によって一区切りを迎えました。特に後者2名はチームで重要な役割を果たしていたため、クラブにとっては財政面だけでなく戦力面でも大きな影響を伴う移籍です。
また、ヴィツェル、ヘイニウド、アスピリクエタは契約満了により退団し、移籍金は発生しないものの財政的な負担の軽減にはなりました。サウールも契約解除によってフラメンゴに移籍しましたが、彼はすでに2024-25シーズンのチーム構想外でした。リケルメはベティスへの移籍で移籍金を残し、コレアはティグレスへの完全移籍でクラブを後にしました。
数字上は明らかで、8人が去り6人が加入しているため、シメオネ監督の2025-26プロジェクトにはまだ「仕上げの一手」が欠けています。放出は完了し、あとは“獲得”のみが残されています。それは、中盤と前線をつなぐことができ、ドリブルや右サイドでの展開に長けたクオリティのある選手です。
すでにアレックス・バエナ、ティアゴ・アルマダ、ダヴィド・ハンツコ、ジョニー・カルドーソ、マルク・プビル、マッテオ・ルッジェーリと、若さと野心を兼ね備えた選手たちが各ポジションに加わりました。そして、シメオネ監督が「最後の一手」として熱望しているのがエンツォ・ミローです。シメオネは現在、トップチームのトレーニングに22人の選手を揃えており、その中にはアラベスへのレンタルから復帰したカルロス・マルティンも含まれており、彼には再びレンタル移籍の可能性があります。
ナウエル・モリーナは、リーノの退団や外国人枠の問題解決により、チーム残留の可能性が高まっていますが、新たな放出があった場合は当然ながら代替補強が求められます。現在の最優先課題は、個人の才能で試合を打開できる選手の獲得です。コレア、リーノ、リケルメを失った今、その役割を担える存在が必要です。
ミローには約2,000万ユーロの契約解除条項があると仏紙『レキップ』が報じており、23歳の彼は昨シーズン、シュトゥットガルトで12ゴール8アシストを記録しました。フランスのユース代表経験もあり、新しいアトレティコに理想的なタイプとされています。
彼に対して多くのクラブが興味を示しており、市場価値は『Transfermarkt』によれば3,500万ユーロと評価されています。それでも、アトレティコはミローを最優先ターゲットとして交渉を進めており、場合によってはプランBも準備しています。
求めているのは、フリアン・アルバレスの能力を引き出し、バエナやアルマダとの融合を可能にするクオリティと才能を持つ選手です。ナポリのラスパドーリなども候補で、2,500万ユーロまでなら獲得に動く可能性があります。久保建英やイ・ガンインも候補には挙がっていますが、外国人枠の問題が大きな障害となります。バレンシアのディエゴ・ロペスも、別のスタイルの有望株としてリストアップされています。
とはいえ、最も注目されているのはミローです。クラブはリーグ開幕前に補強を完了させたいと考えており、シメオネ監督はその“仕上げの一手”を心待ちにしています。
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