アトレティコ・マドリーは、今夏の移籍市場における補強に関しては、ほぼすべての作業を終えています。残すは、ドリブラータイプの選手の獲得が1名あるかどうかという程度です。一方で現在は、放出の作業が進められており、トマ・レマルとサム・リーノの2名が、数日以内に退団を正式に発表する見込みです。
また、その他にもオファー次第で退団の可能性がある選手のリストは存在していますが、すでに多くの選手が放出されていることから、移籍市場初期と比べてアトレティコの交渉の余地はあまり大きくありません。
そのなかで常に放出候補に名前が挙がっているのが、ナウエル・モリーナです。ユベントスはアトレティコ・マドリー所属の右サイドバックである彼を依然として最優先ターゲットと位置付けています。『ラ・ガゼッタ・デロ・スポルト』によれば、ここ数日でユベントスのフロントはアトレティコとの接触を強め、アルゼンチン人DFの獲得を試みているとのことです。
しかし、トリノのクラブが提案しているオファー内容は、アトレティコにとってそれほど魅力的なものではありません。それは、「買い取りオプション付きのレンタル移籍」という形式です。
さらにもう一つの問題があります。イタリア国内の報道によれば、この取引は、ティモシー・ウェアのマルセイユ移籍が成立することが前提条件となっているということです。ユベントスはチームの戦力構成を最適化しつつ、アメリカ代表FWであるウェアの放出によって資金を確保したい考えです。したがって、ウェアのフランス移籍が正式に完了してからでないと、ユベントスはモリーナの獲得交渉を本格化させることができません。
残留の可能性が高まるモリーナ
とはいえ、モリーナの去就が100%決まったわけではありません。アトレティコが彼の放出に応じるには、非常に魅力的なオファーが提示される必要があります。現時点では、むしろ彼がチームに残る可能性が高まっているという声も多くなってきています。
ディエゴ・パブロ・シメオネ監督は、来たる新シーズンにおいてもモリーナがアトレティコにとって有用であると考えています。彼こそがモリーナの獲得を強く推進した人物であり、現在は右ウイングバック以外のポジションでも活用できると見ており、かつてのベストパフォーマンスを取り戻させたいと考えているようです。
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