アトレティコ・マドリーの生きるレジェンドの一人、サウール・ニゲスが、17年間過ごした「自分の家」に別れを告げました。彼は、自身のSNSにて、愛するクラブとファンへの想いを込めた感動的なメッセージを投稿しました。
「愛してる、アトレティ!」
これまでのすべてに、無限の感謝を伝えたいと思います。
自分の人生、プロとしてのすべてをかけてきたこの場所から、簡単にはお別れできません。少年の頃から今に至るまでの17年間——17年。
アトレティは、かつて、今、そしてこれからも、私のすべてです。
子どもとしてアトレティに来て、大人としてここを去ります。私はアトレティで全てを経験しました。全てです!
うまく言葉では表現できませんが、自分が育ったアトレティが大好きです。教えてくれた価値観が大好きです。セロ・デル・エスピノ(練習場)が大好きです。ビセンテ・カルデロンが大好きでした。メトロポリターノが大好きです。娘がアトレティの歌を私に歌ってくれて、それが彼女のお気に入りなのが嬉しいです。友人たちが、私と共にアトレティを感じたことでファンになってくれたことが嬉しいです。アトレティのすべてが大好きです。たぶん、自分がコルチョネロの一員だからこそ、理想化して見えるのかもしれません。
この17年間で思い浮かぶのは、まず両親のことです。彼らの犠牲がなければ、今こうして手紙を書くこともできていなかったでしょう。彼らはそのことを知っています。幼い頃にマドリードで一人暮らしをしていたとき、彼らがとても恋しくなったこともありました。サッカーをしていた二人の兄弟も、あちこちを飛び回っていました。彼らは私の夢を追うための最高のアドバイスをくれました。ありがとう、お父さん、お母さん。
カンテラから始まり、ついにはトップチームでプレーできたこと——夢が現実になったとしか言えません。そしてそれが、自分の人生のクラブであるアトレティで実現できたのだから、もう…。
この17年間で出会ったすべての人々に感謝しています。本当にすべての人に、心からありがとう。
私は常に最高の選手たちから学ぼうと努めました。私のアイドルであるフェルナンド・トーレス、ガビ、ゴディン、コケ…純粋なアトレティの人間たちです。
そして、私に何かを見出し、アトレティでのデビューをさせてくれた人——ディエゴ・シメオネにも感謝しています。
私は常に、チームのために必要なことをすべてやる、良き生徒でありたいと思っていました。あなたと共に成長し、忘れられない瞬間を過ごし、緊張感のある時期もあり、お祝いの時も、語り合う時もありました。あなたのおかげで、私は選手として成熟しました。
クラブのために、全力を尽くそうとしてきました。改めてありがとう、チョロ。ファンの皆さんへ
これまでいつも届けてくれた愛情に、心から感謝します。あなたたちの応援は、確実に私たちの元に届いています。そして、皆に届いています。あなたたちは最高のサポーターです。とても厳しいけれど、その分とても感謝の気持ちを忘れない人たちです。
SNSでは「ウノ・ディ・ノイ(僕たちの一人)」「ベター・コール・サウール」「サウラーソ」などとたくさんの言葉をくれましたが、本当に私は、必要とあらば命を削ってでもチームを助ける覚悟でした。
皆さんはいつも、私を愛してくれて、そしてアトレティの一員として迎えてくれました。
これからの私は、皆さんと同じ、ただのアトレティファンです。何でも頼ってください。アトレティでの時間の中で、妻のヤイサと出会い、私たちにはかけがえのない子供たち——アフリカ、エンソ、そしてもうすぐ生まれるマルコ——を授かりました。ここで家族を築けたことは、何にも代えがたい宝物です。アトレティが教えてくれた価値観は、私の家庭の中にも生きています。数年前からアトレティのエンブレムを腕にタトゥーとして刻んでいますが、何ひとつ忘れることはありません。
そして、427試合を終えて、私は新しい冒険へと旅立ちます。
これからも毎年、人生のクラブでデビューした2012年3月8日をお祝いし続けるでしょう。ありがとう、アトレティ!
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