まだセンターバックとドリブラーの補強、さらには市場によって発生しうる放出の穴埋めが残されていますが、アトレティコ・マドリーは今週月曜から、昨季よりもはるかに若返った状態でプレシーズンをスタートさせます。新加入の4選手と、すでに別れを告げた5選手の年齢差により、チーム全体で“8歳の若返り”が実現しました。カルロス・ブセロが進める計画は、クオリティとフレッシュな足を両立させようとする意図が明確に現れています。
バエナはすでにユーロ、オリンピック、ヨーロッパリーグのタイトルを獲得し、ビジャレアル史上でも有数の重要選手となりました。また、ルッジェーリはU21イタリア代表としてヨーロッパリーグ優勝経験を引っ提げてラ・リーガに到着。ジョニー・カルドーソは1年半という短期間でエウロベティスの中心選手となり、アメリカ代表としてCONCACAFネーションズリーグ2度の優勝を経験。そしてティアゴ・アルマダは、ワールドカップとコパ・リベルタドーレスを制した選手です。彼らはすべて、キャリアの絶頂に向けてこれから本格的に歩み始める段階にあります。
そのとおりで、23歳(ティアゴ・アルマダのみ24歳)という年齢の彼らは、今後5年、あるいは10年にわたってアトレティコを支える中心選手となることが期待されています。実際、2030年に彼らの契約が満了する頃でも、今夏にチームを去った5人のうち4人よりも若い年齢である計算です。
具体的には、アスピリクエタ(35歳)、ヴィツェル(36歳)、ヘイニウド(31歳)、コレア(30歳)、そしてリケルメ(25歳)の退団によって、チームからは合計157歳分の年齢が削ぎ落とされました。5人の平均年齢は31.4歳。一方、新加入の4人の平均年齢は23.25歳で、シメオネ監督が出迎えるチームは明らかに若返りを果たしています。
デ・パウル、次なる“ベテラン”退団候補
この月曜日に始動する新プロジェクトから多少遅れる可能性はありますが、現在31歳のロドリゴ・デ・パウルも、次なる退団候補に挙げられています。フィジカル面が理由ではなく、契約状況が原因であり、親友であるリオネル・メッシからの誘いでインテル・マイアミに加わることが、関係者全員にとって最良の選択肢と見なされているのです。
デ・パウルはシメオネのチームでスタメンに定着していたとはいえ、残り1年の契約を考慮すると、アトレティコ側としては売却か契約延長のいずれかを選ぶ必要があります。しかし、在籍期間中のパフォーマンスにややムラがあったことから、クラブ側には延長に対する確信がないのが実情です。よって、現在交渉中の1,500万ユーロでの放出は、来夏にフリーで退団させる事態を避けるための現実的な選択といえます。
なお、MLSの規定に合わせる形でインテル・マイアミ側が契約形態を模索している一方で、アトレティコはこの移籍が“レンタル+買い取りオプション”の形に見せかけられたとしても、実質的には「売却」でなければならない、という立場を明確にしています。
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