トッテナム、“簡単には出さない”『クティ』ロメロを“隠す”

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アトレティコ・マドリーの主要な補強ターゲットの一人が「クティ」ロメロです。26歳のセンターバックで、トッテナムのキャプテンを務めています。ディエゴ・パブロ・シメオネ監督が直々に要望しているアルゼンチン代表選手で、守備の安定、ハイライン対応、そして特にチームが苦しい時にキャラクターを発揮してくれることを期待しています。

すでにアトレティコは、ベティスのカルドーソとビジャレアルのバエナを確保し、アタランタからルッジェーリを獲得して最終ラインを固めた後は、このクティ・ロメロの獲得交渉に移る段階です。ただし、これは簡単な交渉ではありません。

イングランド筋によると、トッテナムの会長ダニエル・レヴィはアルゼンチン人DFの放出を決して容易にはしないつもりだといいます。アトレティコに対して移籍金として7,000万ユーロを要求する構えです。アトレティコ側はこの金額を引き下げたい考えです。近年、アトレティコはホワイト・ハート・レーンから何人かの選手を獲得しましたが、それはいずれもドハーティやレギロンのような「放出要員」ばかりでした。

このトッテナムの姿勢にもかかわらず、ちょっと意外なのは、2025-26シーズンの1st・2ndユニフォーム発表動画に、ほとんどのスター選手は登場するのに、キャプテンである「クティ」が出ていない点です。今季、彼はヨーロッパリーグ優勝を果たしたチームで決勝と大会全体のMVPに選ばれた選手です。

さらに、アトレティコにとって前向きな材料と言えるのは「現在トッテナムは深刻なキャッシュフロー問題を抱えている」という点です。「彼らは未払いの移籍金債務が約2億5,000万ポンドとプレミア最多で、移籍金の分割払いを多用するやり方ゆえに、実際に使えるキャッシュが危険なほど少ないんです」と、英紙『テレグラフ』の記者マット・ローは説明しています。

ただし、アトレティコにとって最大の強みは「選手本人の意志」です。ロメロは会長ダニエル・レヴィやクラブ経営陣との関係が良くなく、チームを出たいと考えており、その行き先としてメトロポリターノを希望しています。スペインでの新たな「冒険」を求め、気候も気に入り、シメオネという同胞監督の下で、フリアン・アルバレスやデ・パウルといったアルゼンチン代表の仲間たちと一緒にプレーしたいと望んでいます。

今後はアトレティコがこの「駆け引き」のカードをどう切るかにかかっています。トッテナムが簡単にエースを放出しないのは承知の上ですが、イギリスからの報道では「資金調達が必要」だとも言われています。選手本人が望まないクラブにとどめるより、売却する方が良い選択肢になり得ます。

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