アトレティコ、クラブワールドカップで後がない状況に:「相手を圧倒しなければならない」

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クラブワールドカップ初戦で、ヨーロッパ王者であるパリ・サンジェルマン(PSG)に敗れるという結果は、アトレティコ・マドリーにとって、起こりうることではありましたが、実際には予想以上に厳しい敗戦となりました。その理由はいくつかあります。まず、ルイス・エンリケ監督率いるPSGは、ディエゴ・パブロ・シメオネ監督率いるアトレティコを圧倒するために、最高のパフォーマンスを出す必要がなかったということです。

第二に、この大会は非常に短期決戦のため、敗戦、しかも大差での敗戦は取り返しのつかない重荷となる可能性があります。シメオネ監督自身も大会前にこの点を懸念していました。ご存じの通り、彼が最も心配していたのはこの大会のフォーマットであり、代表チームのワールドカップと同じように、一度の敗戦で早期敗退もあり得るという点でした。

「グループ初戦の重要性は理解しています。3つの強敵と戦うことになります。私たちは決勝トーナメント進出を目指して全力を尽くします。そしてその先に、チャンピオンズリーグとは違った、ワールドカップ特有の試合展開があります。チャンピオンズは2試合制ですが、ここでは1試合のみです。代表チームのワールドカップのような形式で、その瞬間に最も状態の良いチームが勝ちます。私の経験上、ワールドカップの結果は、その時点での選手たちの状態やチームの一体感に強く左右されます。状態が良ければ、目標達成の可能性は高まります」と、アルゼンチン人監督は大会前に語っていました。

しかし、PSGによる0-4の大敗、加えてボタフォゴがシアトル・サウンダーズのホームで1-2と勝利したことで、アトレティコは崖っぷちに立たされました。まだ自力で突破できる状況ではありますが、もう一度でもミスをすれば大会から姿を消すことになります。では、アトレティコが決勝トーナメント(ラウンド16)に進出するには何が必要か。それは残りの2試合に勝利することです。2連勝すれば次のラウンドへ進めます。1試合でも勝てなければ、自力突破は不可能になります。

問題は、シアトル戦およびボタフォゴ戦のいずれかでつまずいた場合です。特に後者の試合は、おそらく突破をかけた大一番になると見られます。そうなるためには、まず木曜(日本時間:金曜日7時)に行われるルーメン・フィールドでのシアトル戦で勝たなければなりません。この試合を引き分けた場合、アトレティコはPSGがボタフォゴに対して、シメオネ率いるチームに与えた以上の大差で勝利することを願うしかなくなります。つまり、失点差が重くのしかかることになるのです。それでも、最終戦でリベルタドーレス王者ボタフォゴに勝利することが前提条件となります。もし勝てなければ、アトレティコは敗退します。

さらに、もし南米王者のボタフォゴがヨーロッパ王者のPSG相手に引き分け、あるいは勝利するようなことがあれば、シメオネのチームにとって状況は非常に厳しくなります。

ロッカールームの雰囲気
アトレティコのロッカールームでは、前回のワールドカップで最終的に優勝したアルゼンチンが初戦を落としたことを例に挙げて、まだ望みがあるとしています。ただし、もう失敗は許されないことを全員が理解しています。「グループステージはあと2試合残っているので、ここで終わりではありません。顔を上げなければならないし、この新しい大会はまだ続いているんです」と、GKのヤン・オブラクは語りました。

より強い言葉で表現したのはコケで、「勝つだけでなく、大差で勝たなければならない」と述べ、PSG戦の失点を取り返す必要があるとしています。「残り2試合、絶対に勝たなければならない。次のラウンドに進むためです。それが目標です。シアトル戦は非常に重要で、その後のボタフォゴ戦に向けて弾みをつける意味でも大切です。我々は突破を望んでおり、相手を圧倒しなければなりません。良いサッカーをして、試合に勝つことが必要です」と、キャプテンは語りました。「団結して、ミスを修正し、木曜日に向けて集中しよう」とハビ・ガランもコメントしています。

ただし、次の相手であるシアトルは、一部で言われていたような「ただの参加者」ではないことを証明しました。リベルタドーレス王者であるボタフォゴですら、MLS随一の熱狂的スタジアムであるこの地で、勝利をつかむのに苦労したのです。

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