「スーパーヤン」オブラクのさらなる難題

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2015-16シーズンから現在まで、アトレティコ・マドリーで全公式戦471試合に出場しているヤン・オブラクにとって、パルク・デ・プランスでの1-2の勝利は、彼のキャリアで4番目に多くのセーブを記録した試合でした。そして今週日曜日、クラブワールドカップでパリ・サンジェルマンと再び対戦する彼は、相手の猛攻にさらされるでしょう。

当時、彼にシュートを浴びせたのは、アクラフ・ハキミが2本、マルキーニョスが1本、ジョアン・ネヴェスが1本、イ・ガンインが1本、ワレン・ザイール=エメリが得点を記録し、さらにブラッドリー・バルコラが3本といった面々でした。スロベニア代表GKであるオブラクの対応は素晴らしく、勝利を決めるカウンターの起点にもなりました。

合計8本のセーブで、自軍を試合終了間際まで支え、その最後の場面でアンヘル・コレアが決勝点となる1-2のゴールを決めました。この試合は、オブラクがアトレティコで記録したセーブ数で、リバプールでの2-3(2020年)、ミュンヘンでの2-1(2016年)に次ぐ4番目の多さでした。

2020年3月11日の「リバプールの奇跡」は、いまだに最高の試合とされます。レッズによる枠内13本のシュートに対して11本をセーブ、その中には信じられないようなスーパーセーブも含まれており、ユルゲン・クロップ監督らを驚愕させました。試合は延長戦にもつれ込み、マルコス・ジョレンテの2得点とアルバロ・モラタのゴールで勝利しました(チャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦)。

次は、2015-16シーズンのチャンピオンズリーグ決勝進出を決めたアリアンツ・アレーナでの試合です。このときもバイエルンの激しい攻撃に耐え、12本のシュート中10本をセーブ。トーマス・ミュラーのPKをストップするなどの伝説的な活躍に加え、フェルナンド・トーレスのアシストでアントワーヌ・グリーズマンが1-2のゴールを決めました(2016年5月3日)。

統計上3番目は、2024年2月8日に行われたラ・リーガEAスポーツでのレアル・マドリー戦です。この試合では、白い巨人の10本のシュートのうち9本をセーブしましたが、他の試合と比べて難易度はやや低めでした。試合は1-1で終了し、オブラクはそのシーズンの最小失点GKとなりました。これは彼にとって通算6度目の快挙であり、スペインリーグ史上でも彼だけが達成している記録です。

PSG、直近44試合で120ゴール
現在、筋肉の負傷により欠場が見込まれるウスマン・デンベレ(今季33ゴール、うち2025年の29試合で25ゴール)がいないとはいえ、PSGとの対戦が容易になるわけではありません。ディジレ・ドゥエ、クヴィチャ・クワラツヘリア、ヌーノ・メンデス、アクラフ・ハキミ、そしておそらくブラッドリー・バルコラ、さらにゴンサロ・ラモスが控えており、強力な攻撃陣が揃っています。

ドゥエは2024年12月以降で15ゴール、クワラツヘリアはナポリから冬に加入してから7ゴール、メンデ手は今季キャリア最多の6ゴール、ハキミはすでに9ゴール、バルコラは21ゴール、ラモスも18ゴールと絶好調です。

実際、PSGは2023年11月6日にオブラクが立ちはだかった1-2の敗戦以降、44試合で120ゴールを記録しています。オブラクはこのシーズン、以前の不安定さを乗り越え、再び不可欠な存在として復調しました。

32歳のオブラクは、2028年までの契約を結び、アトレティコでの通算出場試合数は492試合に達しました。これはクラブ史上最多の外国人出場記録です。今季は46試合すべてに先発出場し、44失点を喫しています。最も苦しめられたのはバルセロナで、リーグ戦の2試合で計5失点。続いてベンフィカ(チャンピオンズリーグで0-4)、レアル・マドリーとセビージャがそれぞれ4失点ずつです。

この44失点のうち、9点がPK、7点がヘディングによるものでした。今季は空中戦での対応が59回、枠内シュートに対するセーブが122回で、被枠内シュート数は166本でした。予測失点(xG)では44.51に対し実際の失点は44と、数値的にも堅実な守備を維持しています(出典:Be Soccer Pro)。

無失点試合は17試合で、全体の36.9%にあたります。アトレティコ加入以来の通算では492試合中224試合でクリーンシートを達成し、45.5%という高い割合を誇ります。クラブ・ワールドカップでのパリ・サンジェルマン戦を前に、彼にとってさらなる挑戦が待ち受けています。

「オブラクが世界最高のGKの1人であることに疑いはありません。彼がここに来てからの成長は本当に大きいです。現在では、個人的にもオープンな存在になっており、チーム内の対話など、さまざまな面で貢献してくれています。それが彼をさらに重要な存在にしています」と、ディエゴ・シメオネ監督は彼について語っています。

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