クラブ・ワールドカップが目前に迫っていることで、レアル・マドリー、バイエルン・ミュンヘン、チェルシー、さらにはアル・ヒラル、アル・アハリ、アル・アインといったクラブでは補強が加速していますが、アトレティコ・マドリーは自らの計画からブレることはありません。それは、旗頭であるフリアン・アルバレスを中心に、将来を見据えたチームを構築するというものです。
そのため、短期的に解決しなければならない案件が多数あるとはいえ、カルロス・ブセロが率いるフットボール部門の方針は、アメリカでの大会にとどまらず、もっと先を見据えています。具体的には、フリアン・アルバレス(“アラーニャ”)の契約が満了する2030年までを視野に、チームの中核を築こうとしているのです。もちろん、その途中で契約更新が行われる可能性もあります。
この方針の一環として、バリオスの契約を2030年まで延長・改善する動きがありました。バリオスは、今後5年間でフリアンが頼れる最重要な側近の一人と見なされています。また、バエナおよびジョニー・カルドーソに対しては、今後5シーズン分の契約が用意されており、両選手ともクラブ間交渉の最終合意を待つのみとなっています。バエナはビジャレアル、カルドーソはベティスとの交渉です。
実際、この4人はチームの骨格を構成するメンバーになる見通しであり、ここには2029年まで契約を結んでいるル・ノルマンも含まれるべきです。このように、チームの若返りと持続可能なプロジェクトの構築という目標は、昨夏すでに始まっていました。スペイン代表の主力CBであるル・ノルマンを獲得したこと、またフリアン・アルバレスにグリーズマンの後継者としての役割を徐々に引き継がせるというビジョンもその一環でした(予想以上に速い展開ではありますが)。さらに、ギャラガーと5年契約を結んだこともこの構想に沿ったものでした。現時点で彼が“不可侵”な存在とは言えないにしても、将来を見据えた投資であったことは確かです。
短期的な優先事項:ラングレの完全移籍
とはいえ、カルロス・ブセロは今後5年間を見据えた補強戦略に取り組みつつ、差し迫ったクラブ・ワールドカップに慌てて対応することはありません(もっとも、もしバエナの移籍交渉が来週火曜までにまとまれば、彼はアメリカ遠征に帯同することになるでしょう)。
短期的課題としては、グリーズマンとコケの契約延長により来シーズンの残留が確定していることに加え、ラングレを完全移籍で獲得するため、彼がバルセロナとの契約を解消する手続きを進めています。
忘れてはならないのが、トッテナムとの厳しい交渉が予想されるクティ・ロメロの獲得交渉です。また、左サイドバック、ウイング、控えGK、そしてコレアの退団が予想される中でその穴を埋めるストライカーの補強も進めなければなりません。
さらに、リーノ、リケルメ、ガランといった選手の放出も、補強資金を捻出するために検討されています。やるべきことはたくさんありますが、前回の移籍市場と同様に、タイミングを慎重に計っています。この夏は長く、動きの多いものとなるでしょう…。
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