ナウエル・モリーナ(27歳)のアトレティコにおける将来は不透明です。クラブが彼を放出したいと考えているわけではありませんが、シメオネ監督の構想から外れつつあり、なおかつ市場価値も高いため、アルゼンチン人選手に対するオファーには耳を傾ける姿勢です。特にイタリアでは評価が高く、アトレティコの強化部はすでに数か月前から右サイドバック市場を調査しています。アトレティコとモリーナの双方が納得するオファーが届いた場合、彼はウディネーゼから移籍して3年目で新天地を求めることになります。
今季ここまでナウエルは40試合に出場していますが、先発はわずか22試合です。実際、過去2か月で先発出場したのはピスフアン(セビージャ戦)の1試合のみで、しかもハーフタイムで交代となりました。比較として、2023-24シーズンには46試合中33試合で先発、2022-23シーズンは43試合すべてで先発出場しており、そのシーズンはチームで最も起用された選手でもありました。その活躍により、シメオネ政権下で最も出場時間が多い新加入選手(3,730分)となりました。今季の出場時間は2,242分で、チーム内では14番目となっています。
ワールドカップ後の輝きからブーイングへ
彼の役割が変化していることは明らかです。ここ3シーズン、彼のパフォーマンスには波がありました。ワールドカップ優勝直後の数か月間や、今季に入りジュリアーノやセルロートと連携した時期など、期待の持てる場面もありました。しかし、すでにしばらくの間、シメオネ監督の信頼を得ている右サイドバックはジョレンテとなっており、彼のユーティリティ性やチームのニーズによって他のポジションでも起用されていることが、逆にモリーナの出場機会を生む形にもなっています。
一方で、ここ数週間、メトロポリターノで彼がピッチに立つたびにざわつきが起きており、ブーイングが聞かれる場面すらあります。ナウエルは、ロッカールームやシメオネ監督からの信頼は厚く、常に全力でプレーし、態度に問題がない選手ですが、一部のサポーターはすでに辛抱強さを失っているようです。
スペイン、フランス、イタリアで右SBを調査中
専門サイト「Transfermarkt」によれば、ナウエルの市場価値は2,500万ユーロとされていますが、アトレティコはそれ以上のオファーを期待しています。2022年には、1,200万ユーロとネウエンの権利を含む形で獲得しました(最終的には別取引として整理)。特にセリエAからのオファーを想定しており、ユベントスはその候補の一つです。ユベントスは今季、ティモシー・ウェアを右サイドにコンバートせざるを得なかった経緯があります。
アトレティコ側でもすでに複数の候補をリストアップしており、オサスナのアレソ(アスレティック・ビルバオに接近中)や、レアル・ソシエダのアランブルなどの名前が挙がっています。さらに、国外リーグの選手でより魅力的な候補も検討されています。クラブとしては今のところ補強を最優先事項とはしていませんが、もしナウエルが移籍し、かつ契約満了を迎えるアスピリクエタも退団となれば、必ず「右サイドバック2人目」の獲得に動く方針です。
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