日本代表のハビエル・アギーレ監督が、八百長疑惑で起訴される見通しとなった。スペイン『マルカ』が伝えている。
八百長が疑われているのは、サラゴサが土壇場で残留を決めた2010-11シーズンのリーガエスパニョーラ最終節、レバンテ対サラゴサ(1-2)。当時サラゴサを指揮していたアギーレ監督を含め、多くの関係者が調査の対象となっている。
報道によると、検察の反汚職局は12月2日までに八百長に関与した人物を起訴する方針を固めた。その数は35人以上にのぼり、現日本代表監督も含まれている。
起訴の対象になるのは、アギーレ監督と問題の試合に出場した28選手、さらに元会長のアガピト・イグレシアス氏、幹部のチェカ氏とボルケラ氏で32人。そのほかにも複数の選手が起訴対象になり、35人以上にのぼる見込みだ。例えば、当時サラゴサでプレーしていたトニ・ドブラスはその試合に出場していなかったものの、最終的にレバンテ側に渡ったとされる金をイグレシアス氏から入金され、同氏に現金で返していた。
起訴が受理された場合に厳しい立場に立たされるのは、八百長の存在を知って試合に参加した人物ではなく、ドブラスのように実際に関与したと目される人物。その代表格として挙がるのは、アトレティコ・マドリーの現主将ガビだ。ガビはサラゴサでも主将として、レバンテに渡ったとされる疑わしきボーナスの支払いにサインをしていた。なお当時会長のイグレシアス氏から入金の形跡があったのは、ガビとドブラスのほか、ポンシオ、ホルヘ・ペレス、ダ・シウバ、ディオゴ、アンデル・エレーラ、ブラウリオ、そしてアギーレ監督だという。
検察は1日か2日にバレンシア裁判所に起訴を行う方針で、関係者によれば「有罪判決に導くための十分な結論を手にしている」とのこと。また実際に裁判となった場合には、この試合を告発したスペインプロリーグ機構(LFP)のハビエル・テバス会長のほか、同シーズンに降格となったデポルティボも裁判に出廷し、補償などを求める見込みとされている。
『マルカ』が専門家に聞いたところ、八百長行為には1~4年の懲役刑を科せられるが、現実的には1~6年の職務停止処分になる可能性が高いそうだ。それでも最終的な判決が下るのは1~2年先の話のようで、ベテラン選手はそれほど影響を受けないと見られる。マンチェスター・ユナイテッドに所属するエレーラなど、当時若く、現在20代半ばの選手たちはキャリアの大事な時期を棒に振ることになるかもしれない。
『マルカ』はまた、「有罪判決の場合、大きな影響を受けるほかの人物は、現日本代表監督のハビエル・アギーレだ。監督職のキャリアは長く、まだ定年となる年齢ではない」と記している。
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