移籍市場が閉幕しましたが、アトレティコ・マドリーではトップチームに動きはありませんでした。ただし、Bチームでは退団があり、またスポーツディレクター部門でも変化がありました。アンドレア・ベルタの退任に伴い、セベリアーノ・ガルシアがテクニカル・セクレタリーとして就任しました。
クラブは長年ディエゴ・シメオネが望んでいた「5番(守備的MF)」の補強を市場で探しましたが、そのポジションを強化できる適切な選手を見つけることができませんでした。左サイドバックについても同様です。コーチングスタッフとしては補強を歓迎する姿勢でしたが、クラブ上層部は「どうしても獲得すべき選手がいる場合を除き、現時点での補強は優先事項ではない」と判断しました。
そのため、補強は夏に持ち越されました。そして、そのタイミングでチームの強化が本格的に行われることになります。最優先となるのは守備と中盤の強化です。ただし、アントワーヌ・グリーズマンがアメリカへ移籍し、ヨーロッパのトップレベルの舞台から退く決断をした場合は、攻撃陣の補強も検討されることになるでしょう。
来シーズンに向けた最優先ターゲットの一人はアレックス・バエナです。そして、今シーズン終了後には再び「5番」のポジションの補強が大きな課題となるでしょう。シメオネ監督とアトレティコのフットボールディレクターであるカルロス・ブセロは、このポジションの重要性について意見が一致しており、クラブは確実に市場に動くことになります。
守備陣の再構築
また、守備陣の刷新は避けられません。ヴィツェルはすでに36歳で、アスピリクエタも近く誕生日を迎えます。2人とも契約が今季限りとなっています。さらに、モザンビーク代表のヘイニウド(31歳)も契約が今季で終了しますが、出場試合数によって自動更新の可能性があります。ただし、それでもチームに残るかどうかは不透明な状況です。
また、レンタル加入中のクレマン・ラングレはシーズン終了後にバルセロナへ復帰する予定です。アトレティコは彼のプレーに満足しており、ラングレ本人もマドリードでのプレーを楽しんでいます。しかし、高額な年俸の問題があり、彼が減俸に応じる必要があります。それに加え、バルセロナは彼の市場価値が上がっていることを受けて売却を狙っているため、アトレティコが完全移籍で獲得するには交渉が必要になります。
こうした状況を踏まえ、今後数カ月の間にカルロス・ブセロとそのチームには多くの仕事が待っています。アトレティコの戦力補強を進めるにあたり、クラブワールドカップに向けて新戦力が加わる可能性もあります。
補強は夏へ――それがクラブの方針です。
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