厳しい戦いを強いられるアウェイ戦で、本来の姿を取り戻したアトレティコは、チャンピオンズリーグ出場へ大きく前進しました。アスレティック・ビルバオとの勝ち点差は6点に広がり、4位という目標は目前に迫っています。特に守備面での改善が目立ち、チームの基盤となる守備から攻守の切り替えをスムーズに行うことで、勝利を収めました。
今シーズン、アウェイ戦では苦戦を強いられていたアトレティコですが、マジョルカ戦ではシメオネ監督がシステム変更を敢行しました。デ・パウルとモリーナをベンチに下げ、5-4-1のフォーメーションに変更することで、中盤の人数を増やし、より安定した戦いぶりを見せました。試合開始早々からコレアがシュートを放ち、攻勢をかけたアトレティコは、リケルメのゴールで先制点を奪いました。
スローインからのネマニャ・ナスタシッチのクリアボールを拾ったリケルメが、見事な個人技を見せてゴールを決めました。 トラップからドリブルに繋げ、強烈なシュートをゴール右隅に突き刺しました。このゴールでアトレティコはさらに落ち着きを増し、試合を完全にコントロールしました。マジョルカはサイドからのクロスやセットプレー以外に攻撃手段がなく、アトレティコの堅い守備を崩すことができませんでした。
ボールを保持したアトレティコは、落ち着いてパスを回し、中盤での優位性により長い時間ボールを支配していました。不用意なミスがなく、攻撃に転じた際には危険を作り出していました。 コレアがエルモーソとの連携からシュートチャンスを得ましたが、枠を外してしまいました。マジョルカは前半37分までシュートを打つことができず、ムリキのヘディングシュートをオブラクがセーブしました。アトレティコは堅実な守備と組織だった攻撃で前半を折り返しました。これは、ビトリア、ビルバオ、バレンシア、カディス、アルメリアでの試合を思い出せば、これだけでも十分だと言えます。
後半開始早々、シメオネはエルモーソを下げてモリーナを投入しました。これに伴い、アスピリクエタが左センターバックの位置に入りました。 マジョルカはハイプレスをかけてきましたが、それがアトレティコが利用できる裏のスペースを生み出していました。コレアはカウンターを仕掛け、ジョレンテにパスしましたが、彼はうまくボールをコントロールできず、1対1の状況で上に外してしまいました。マジョルカはダルデルのボレーシュートで反撃を試みましたが、オブラクがコーナーに逃れました。
アギーレ監督はラリンとモルラネスを投入して戦術を変更しました。一方、アトレティコはボール支配をマジョルカに許し、コレアやバリオスをターゲットとするロングパスに頼っていました。しかし、それではボールを勝ち取るのは難しい状況でした。ラリンのサイドからのシュートはオブラクを驚かせることはできませんでした。マジョルカのプレッシャーが増していきました。デ・パウルもピッチに入り、その1分後にはモラタも再び登場しました。
堅い守備でマジョルカの攻撃を跳ね返すアトレティコ
ディエゴ・シメオネのアトレティコ・マドリーは、マジョルカが攻撃を強める中、守備の連携を強化していました。アギーレ監督はライージョを攻撃に送り込み、ラリンやムリキと共にクロスを狙っていましたが、アトレティコのディフェンダーを脅かすほどの良いボールはありませんでした。その頃、サビッチとヘイニウドもフィールドに入りました(サビッチは負傷したモリーナに代わり、ヘイニウドは優れたパフォーマンスを見せていたアスピリクエタに代わって登場しました)。
これ以上の時間は残されておらず、アトレティコ・マドリーはアウェーでしっかりとしたパフォーマンスを見せ、貴重な3ポイントを獲得しました。この結果、アスレティックを6ポイント引き離し、バルセロナに6ポイント差まで迫りました。ただし、バルセロナとは直接対決の得失点差で劣っており、残り試合数は4と厳しい状況です。3位は困難ですが、アトレティコはシーズン終了までに4位を確保し、良い感触を取り戻す必要があります。それを、マジョルカのパルマでの試合で始めることができました。
RCD Mallorca 0-1 Atlético de Madrid
Mallorca: Rajković: Maffeo (Morlanes m.62), Valjent (Radonjić m.76), Raíllo, Nastasić, Lato, Dani Rodríguez (Gio González m.76), Mascarell (Javi Llabrés m.86), Darder, Muriqi, Abdón Prats (Cyle Larin m.62)
Atlético de Madrid: Oblak, Azpilicueta (Reinildo m.90), Witsel, Giménez, Hermoso (Molina m.45, Savić m.90), Riquelme, Pablo Barrios, Koke, Llorente, Samu Lino (Morata m.83), Correa (De Paul m.80)
Árbitro: Javier Alberola Rojas
Goles:
0-1 m.5 R. Riquelme
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