クラブ・アトレティコ・マドリーが、スペイン代表の歴代最多得点記録を持つダビド・ビジャをスペイン・リーガのライバル、FCバルセロナから獲得した。アトティコが支払う移籍金は、500万ユーロ(約6億5000万円)と推定されている。
31歳のストライカーはビセンテ・カルデロンに本拠を置くクラブへの移籍を決めたが、契約内容は公開されていない。クラブ側の狙いは、5月に決まったファルカオのASモナコFCへの移籍により手薄になった得点力の強化にある。9日にメディカルチェックをパスしたダビド・ビジャは、「僕はすでに競争力のあるチームに、さらなる補強として加わった。(アトレティコを)もっと戦えるチームにするための力になりたい」と抱負を語った。「ディエゴ・シメオネ(監督)とも話をしたが、大きな信頼を表明してくれた。この心意気に応えないといけないね」
「バルセロナにも、これまで過ごした3年間について感謝したい。クラブは僕に特別な気遣いを示してくれた」と語ったビジャは2010年、バレンシアCFから移籍金4000万ユーロ(当時のレートで約45億円)でバルセロナに移籍。その後の3シーズンで2回のリーグ優勝を飾ったほか、UEFAチャンピオンズリーグ、UEFAスーパーカップ、スペイン国王杯をそれぞれ1度ずつ、スペイン・スーパーカップを2度獲得するなど、大きな成功を収めてきた。
バルセロナが優勝した2011年のFIFAクラブワールドカップで足を骨折した際には長期離脱を余儀なくされたものの、同クラブでは公式戦119試合に出場、48ゴールをマーク。バレンシア以前にはレアル・スポルティング・ヒホン、レアル・サラゴサにも所属したFWは、スペイン代表でも歴代最多得点記録を保持し、92試合で56ゴールを挙げている。また、いずれもスペインが優勝したUEFA EURO 2008、および2010年のFIFAワールドカップでは得点王に輝いた。
「この新しい冒険を始める前に少し休みが必要だ」と話しているビジャだが、昨季のリーグ戦を3位で終えたアトレティコはスペイン国王杯を制している。このため、8月に行われるスペイン・スーパーカップでは、早くも前所属先のバルセロナとの対決が実現する可能性が高い。
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