アトレティコ、大敗も3位確保

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負けはしたものの、目標のUEFAヨーロッパリーグ出場が決まったアトレティコ。だが、その喜びをもってしても、ホームで迎えたグループD最終戦でポルトに大敗したショックは吹き飛ばせなかった。

圧倒
アポエルFCがチェルシーFCと2-2で引き分けるにとどまったため、直接対戦でアポエルをアウェーゴール差で上回るアトレティコは3位でフィニッシュ。とはいえ、キケ・サンチェス・フローレス監督も本拠地ビセンテ・カルデロンで目の辺りにした課題の多さを痛感したはずだ。すでに16強入りを決めていたポルトは、ブルーノ・アウベスとファルカオのゴールで序盤に2点をリード。76分にもフッキがダメ押しの追加点を奪い、決勝トーナメント1回戦組み合わせ抽選を18日に控えるチームに自信をもたらす勝利を締めくくった。

開始直後の先制点
試合前、アトレティコのキケ・サンチェス・フローレス監督はポルトを倒すという自分たちの仕事だけに集中するようにチームに呼びかけていたが、どうやら選手たちは聞いていなかったようだ。ホームチームは試合開始から2分も立たないうちに失点。ポルトのCKのチャンスで守備ラインの足が止まり、フリーで合わせたアウベスがGKセルヒオ・アセンホを越える山なりのヘディングを決める。DFのアウベスにとっては、大会出場35試合目にしてようやく2得点目のゴールだった。すでに決勝トーナメント行きの切符を手にしていたポルトは、相手のプレスがまったくない状態の中、追加点のチャンスをつくる。ディエゴ・バレリがファニートを巧みにかわして至近距離からシュート。しかし、これはアセンホにはじき出された。

ポルトの実力
それでも、ジェズアルド・フェレイラ監督率いるチームは14分にリードを2点に広げる。フシレが遠めから狙ったシュートはアセンホがブロック。そのこぼれ球に駆け込んだファルカオが、自身グループリーグ3得点目となるゴールを決めた。グループDのもう1試合でアポエルがチェルシー相手に先制したという報も入り、焦りを募らすビセンテ・カルデロンの観客に呼応するように、アトレティコはセルヒオ・アグエロがサイドネットを外側から揺らし、シモンもポルトのゴールに迫る。一方、ポルトも相手が前掛かりになったの乗じて、ファルカオに3-0とする絶好のチャンスが訪れるも、ゴール前5メートルからのヘディングは横へそれた。

フォルランもブレーキ
運に恵まれていなかったアトレティコもこれには救われたが、ディエゴ・フォルランがミドルシュート3本を放つも枠には飛ばない。とはいえ、ハーフタイムにスコアボードを見たホームのファンは、チェルシーが2-1にして逆転という知らせに、わずかながらも安堵(あんど)することができた。しかし、後半に入っても状況は一向に改善せず、試合再開から僅かな時間でセルヒオ・アグエロが負傷交代。シモンとフラードは前線で奮闘していたが、アトレティコは相手ゴールに迫れなかった。

一方的な展開
ポルトでもマイコンが負傷交代したものの、それを除けばアウェーチームに不安は一切なかった。フッキのスルーパスに抜け出したバレリのシュートは、アセンホが好セーブで阻止。しかし、再びアトレティコの最終ラインがすきを見せると、途中出場のフレディー・グアリンのパスを受けたフッキが今度は自ら仕掛けて追加点を奪う。DFアルバロ・ドミンゲスに向かって突進したブラジル人FWが左足で放ったシュートは、クロスバーの下側をたたいてからゴールネットを揺らし、ポルトガルから駆けつけたサポーターを歓喜させた。

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