チェルシーが格の違いを見せつける

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3戦全勝無失点。イングランド・プレミアリーグでは課題が露呈したチェルシーFCだが、UEFAチャンピオンズリーグでは再び無敵の強さを発揮し、本拠地スタンフォード・ブリッジでクラブ・アトレティコ・マドリーを破って、決勝トーナメント進出に王手をかけた。

次節にも突破
サロモン・カルーの2得点とフランク・ランパードのゴール、さらにルイス・ペレアのオウンゴールで4-0と快勝したチェルシーは、早ければ2週間後にマドリードで行われるアトレティコとの再対決で決勝トーナメント進出を決めることができる。一方のアトレティコは2連敗で2位FCポルトとの勝ち点差は5。グループ突破に望みをつなぐためには、残り試合に全勝しなければならないだろう。

カルバリョが外れる
ロンドン西部で行われた一戦の立ち上がりは、両チームともに積極的なプレーを展開。特に、2試合で勝ち点1の獲得にとどまっているアトレティコは、守備重視の姿勢にメリットはないと判断したに違いない。チェルシーがプレミアリーグで見せた悪い形での失点にも勇気づけられ、試合開始から果敢に攻め立てた。一方、アストン・ビラFCに1-2と敗れた週末のアウェーゲームでも守備陣のほころびを見せたチェルシーは、リカルド・カルバリョに代わってブラニスラフ・イバノビッチがCBに入った。

絶好機
最初にチャンスを迎えたのはアトレティコ。ディエゴ・フォルランがドリブルで持ち込んでシュートを放ったが、チェルシーGKペトル・チェフを脅かすには至らない。続いてシモンが瞬発力を生かしてマイケル・エッシェンを突破し、ウルグアイ代表FWフォルランに決定的チャンスをお膳立てしたが、ニアポストを狙ったヘディングシュートはチェフに阻止された。その2分後、一瞬反応が遅れたイバノビッチの裏を突いたセルヒオ・アグエロが浮き球に走り込んで左足のシュートを放つ。この絶好機に、熱い声援を送っていたアトレティコのサポーターは一斉に立ち上がったが、シュートはサイドネットの外に外れた。

先制点
チェルシーも反撃に転じ、ランパードの蹴ったFKがGKセルヒオ・アセンホの手を弾いてゴールネットに突き刺さったが、カルーのオフサイドと判断されゴールは認められなかった。さらにチェルシーは、デコとミヒャエル・バラックの連係からカルーがチャンスをつかむ。ディディエ・ドログバの代わりに先発したストライカーは、この絶好機はふいにしたものの、ハーフタイム4分前のチャンスはしっかりものにし、アシュリー・コールのクロスから先制ゴールを奪った。

反撃に水を差す追加点
巻き返しを図りたいアトレティコだったが、後半7分にチェルシーのカルーが2点目を奪い、アトレティコに反撃の勢いを与えない。アセンホにとっては、一瞬にして天国から地獄へ突き落とされたような失点だった。アトレティコのGKはニコラ・アネルカの強烈なシュートを阻止し、その直後のスローインからのピンチにもいち早く反応してセーフティーにクリア。しかし、続くランパードのCKからファーサイドにいたコートジボワール代表ストライカーに頭で押し込まれた。アトレティコもその直後、アグエロがゴール前にフリーで抜け出し、1点を返すチャンスを迎えたが、一瞬のためらいでタイミングを失い、チェフにシュートをセーブされた。

残酷な幕切れ
チェルシーの勝ち点3をほぼ確実にしたのはランパードだった。マイケル・エッシェンとのワンツーからアセンホの右を抜くシュート決め、スコアを3-0とした。アトレティコも途中出場のマキシ・ロドリゲスが2度ゴールに近づくが、得点には至らず。逆に後半ロスタイム、フローラン・マルダのFKをペレアが頭で自陣ゴールへ入れ、痛恨のオウンゴールを献上。散々痛めつけられたアトレティコにとって、あまりに残酷な幕切れとなった。

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