アトレティコ・マドリーのミゲル・アンヘル・ヒル・マリンCEOから審判に優遇されていると再び訴えられたレアル・マドリーだが、同クラブは意に介していないようだ。スペイン『マルカ』が報じている
ヒル・マリンCEOは1カ月前に行われたコパ・デル・レイのダービー(3-1でマドリー勝利)で、MFダニ・セバジョスが退場になるべきにもかかわらずならなかったとして、マドリーと審判の関係を痛烈に批判。声明で「何十年も同じことが起こっている」「そうしたシステムが確立されているんだ。重圧を受けている審判はマドリーの選手を退場させられない」「全クラブでこのシステムを変えなくてはいけない」と伝えていた。
そして1-1の引き分けで終わったラ・リーガ第23節のダービーでは、FWアンヘル・コレアがマークについていたDFアントニオ・リュディガーを肘打ちで倒したとして一発レッドで退場となり、同CEOが再び声明を発表。「マドリーは審判団に継続的に重圧をかけている」「正常にできない異常なシステムだ」との見解を示している。
『マルカ』が以前報じた内容では、ヒル・マリンCEOが最初の声明を出したとき、レアル・マドリーは“冷え切った遠い関係にある一クラブの戯言”と捉えてどんなリアクションも取らなかったようだが、その姿勢は今回も変わっていないようだ。新たな声明について、レアル・マドリー内部では「まったくもってどうでもいい」との感想が口にされているという。
レアル・マドリーはヒル・マリンCEOの批判について「彼らはすべてのプレーを覚えているわけじゃない。都合のいい記憶ばかり」と、取り合う必要性をまったく感じてない様子。加えて、レアル・マドリーにとってダービーのドローは、ラ・リーガ優勝争いにおいて痛恨の結果と思われたが、首位バルセロナがアルメリアに敗れて勝ち点差が10に広がるどころか7に縮まり、クラブ内には幸せな雰囲気が漂っているとのことだ。
なお下部組織間での選手移籍など様々な出来事があり、レアル・マドリーとアトレティコの互いに攻撃的行動を取らないという紳士協定は、昨夏に破られたとされている。レアル・マドリーはヒル・マリンのCEOの立て続けの声明によって、実際的に協定が破棄されたと感じている模様。同クラブは自分たちのエネルギーをアトレティコにではなくラ・リーガ、コパ・デル・レイ、チャンピオンズリーグに注力することを望んでおり、また3大会すべてに生き残っていることについて「誰もが言えることではない」と口にしているそうだ。
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