ミゲル・アンヘル・ヒル・マリンCEOが、スペインではレアル・マドリー優位のレフェリングが行われると指摘。一つの「システム」が確立されているとして、痛烈に批判している。
26日のコパ・デル・レイ準々決勝、敵地サンティアゴ・ベルナベウでのレアル・マドリー戦に1-3で敗れたアトレティコ。前半にFWアントワーヌ・グリーズマンが先制点を決めたものの、後半にFWロドリゴの同点弾を許すと、延長前半にDFステファン・サビッチが2枚目のイエローカードで退場となって数的不利となり、FWカリム・ベンゼマ、FWヴィニシウス・ジュニオールに2点を決められて敗退が決定した。
ただ、この試合の71分にはMFトマ・レマルをMFダニ・セバジョスが倒して、そこで2枚目のイエローカードを提示されるべきだったと指摘されている。アトレティコのディエゴ・シメオネ監督は試合後、「セバジョスが2枚目のカードを提示されなかったことを誰も重要視していない。しかし、そうしたディテールが勝敗を分けるんだよ」と話していた。
そして試合の翌日には、ヒル・マリンCEOもこの件について声を上げた。同CEOはクラブの公式HPを通じて、スペインにおいては常にレアル・マドリー優位のレフェリングが行われると指摘し、その「システム」を変えていく必要があると訴えた。
「審判団には最大限の敬意を払っており、彼らがいつも最善を尽くしていると確信している。だが外部から何十年も観察していると、いつも同じことが起こっている。嘆かわしいことに、もはや誰も驚かずニュースにもならない。それはとても明白であり、ただ歴史を振り返ればいいだけだ」
「マドリーは周囲が非常に強力であり、多くの打算が絡んでいるクラブだ。決断を下す人たちがその重圧の影響を受けるのは当然だろう。(判定で)何かしらのミスを犯す、または的中させても損害を被ることを意識してしまう。彼らに打撃を与えた人々に対してキャンペーンが張られるのはいつものことだ」
「出来上がっているそういったシステムを、アトレティだけで変えることは不可能だ。私たちは可能な限り闘わなければいけない。全クラブでより強力かつ正当なセクターをつくるために努力をしなければならない。正当な判定を下す際、そのスタジアムとユニフォームのカラーが重くのしかかるようではないけないんだ」
「アトレティの選手たちは昨日、そうしたあらゆるプレッシャーから由来する出来事に苦しんだ。私はほかのどんなファンと同じく、そのことに怒りを感じている。どんなチームのファンであっても、待ち受けているのはたった一つの基準だからだ」
「昨日の2枚目のイエローカードは、疑いようもなく競技規則に則ったものだった。しかし0-1だった71分、自分たちのスタジアムで、コパの準決勝進出がかかっている状況で、レアル・マドリーを10人にするというのはあまりに大き過ぎることだった」
「私たちはこのシステムに慣れてしまっている。私たちはダービーを前にメディアで何ページも、ラジオで何時間も、明確な一クラブの明確な一選手(ヴィニシウス)を守らなければいけないと見聞きした。誠実に言わせてもらって、守られていないのはグリーズマンやモラタたちだ。彼らも痛めつけれているのに、一つのシステムが確立されているんだよ」
「私はほとんど口を開かない。すぐに被害者意識だと批判されることになるからだ。しかしアトレティコ・デ・マドリーのDNAを本当に知っている人は、私たちが言い訳を好まないことを理解している。誰かに疑われることは望まないので言わせてもらう。チャンピオンズではグループステージで敗退し、ラ・リーガでは3位に勝ち点7差をつけられている、チームが今置かれている状況はすべて私たちの責任だ。ラ・リーガの残り20試合で、どれだけ上位に位置できるかも私たちにかかっている」
「言い訳はない。だが、私たちはシステムがどのように機能しているのかを意識しているんだ」
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