代表戦でゴールを量産したフェルナンド・トーレスとマテヤ・ケズマンを擁したアトレティコ・マドリーと、レアル・マドリーのダービーがビセンテ・カルデロンで行われる。1999年以来アトレティコはこのカードで勝っていないとはいえ、ダービーらしく本命はいないままの対戦となる。
アトレティコのホームで行われるダービーは、今回が69回目となる。過去の対戦戦績では、マンサナレス川を北に上ったレアル・マドリーの方が、26勝19引き分けと、若干上回っている。レアル・マドリーは、1929年5月29日、現在は取り壊されたメトロポリターノ・スタジアムで3-0と南部のライバルを下し、当地での第1回ダービーでも勝利を持ち帰っている。アトレティコが最後にダービーで勝利したのは1999年10月30日、サンティアゴ・ベルナベウでのことだった。それ以来、アウェイでは2敗3分、ホームでは1分以外はレアル・マドリーの4勝という成績だ。そして今回、もう一つの見所は、アトレティコにいる4人のアルゼンチン人と、レアル・マドリーのブラジル人カルテットの対決である。
現在のチームでは、誰もこのダービーで勝利を味わったことがないアトレティコだが、先週からの代表戦で大きく自信を取り戻した。特にフェルナンド・トーレスとケズマンはこの決戦を前に得点力を見せつけて、現在絶好調だ。さらに3節のバルサ戦で見せたように、アトレティコは大きなチームと対戦するに当たり、成長を遂げている。好調のフェルナンド・トーレスは次のように語っている。「この好調をキープできればと願っている。2週間で5試合を戦わなければならないので、あのタイミングでゴールを決められたのはよかった。前回のレアル・マドリー戦では、いくつかのチャンスを逃してしまったが、それを穴埋めしようとは特に考えていない。これはまた別の試合。運が私たちに味方してくれることを願っている」
カルロス・ビアンチ率いるアトレティコで出場できないのは、鼠蹊(そけい)部を痛めているアルゼンチン人ウィンガー、ルチアーノ・ガジェッティのみ。
一方のレアル・マドリーは多くの選手が代表戦に出場して、全員での練習はほとんど出来なかったとはいえ、故障者も出場停止もなく全選手が揃った。ケガから復帰したジダンが先発に入るため、グティはベンチ。さらにロビーニョも後半まで出番を待つこととなる。一方、パブロ・ガルシアは、引き続きトーマス・グラベセンに代わって4バックの前に入る可能性が高い。レアル・マドリーにとってトップチームの選手が全員揃ったのは初めてのこと。ルシェンブルゴ監督は準備不足を言い訳にはしたくないはずだ。ルシェンブルゴ監督の布陣が機能し、就任後2度目となる敵地でのダービーマッチで2連勝を飾ることができれば、1980年代にレアル・マドリーを率いたルイス・モロウニー監督以来の快挙となる。
予想スタメンは次の通り
<アトレティコ・マドリー>
レオ・フランコ、ベラスコ、パブロ、ペレア、アントニオ・ロペス、マキシ・ロドリゲス、リュクサン、ザイーノス、ペトロフ、フェルナンド・トーレス、ケズマン
<レアル・マドリー>
カシージャス、サルガド、セルヒオ・ラモス、エルゲラ、ロベルト・カルロス、パブロ・ガルシア、ベッカム、ジダン、バチスタ、ラウル、ロナウド
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