アトレティコ・マドリーのディエゴ・シメオネ監督がFWアントワーヌ・グリーズマンを後半途中からしか起用しないことには、やはり意図があるようだ。スペイン『マルカ』が報じた。
シメオネ監督はラ・リーガ第1節ヘタフェ戦(3-0)でグリーズマンを63分から起用し、第2節ビジャレアル戦(0-2)で63分から起用し、第3節バレンシア戦(1-0)で63分から起用し、第4越レアル・ソシエダ戦(1-1)でも63分から起用……。毎回、決まった時間にピッチへと送り込んでいる。これが偶然と形容するのは、あまりに苦しい言い訳となるだろう。
シメオネ監督のグリーズマンの起用方法は、クラブの方針によるものと目される。2年前の夏、アトレティコは移籍金1億2000万ユーロでバルセロナに売却したグリーズマンをレンタルで取り戻し、50%以上の試合で45分以上出場させれば4000万ユーロでの買い取ることに合意した。しかし81%に出場した復帰1年目のグリーズマンの成績は芳しくなく、高額な移籍金を支払うことを嫌っている模様だ。なおシメオネ監督は先にグリーズマンの起用法について質問を受けると「私はこのクラブの人間であり、これからもそうあり続ける」と語っている。
一方のバルセロナは、グリーズマンの高額な年俸が負担であるために復帰には否定的とされている。ここで生じる一つの疑問は、もしバルセロナがアトレティコのグリーズマン起用法に違法性があるとして、訴えを起こした場合のことだ。しかしながら『マルカ』曰く、アトレティコの名声高い法務部門は、グリーズマンがレギュラーでない理由が買い取り義務を回避するためだと証明することは不可能と確信している様子。たとえシメオネ監督の発言がそれを示唆するものであったとしても、証明にはならないという。
果たして、アトレティコは今後もグリーズマンを63分から起用し続けるのだろうか。選手の扱いの倫理的な観点からも、注目を集めることになりそうだ。
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