アトレティコ・マドリーがマンチェスター・ユナイテッドFWクリスティアーノ・ロナウドを獲得する話は、どうやらあり得ないわけではないようだ。スペイン『マルカ』が現状を分析している。
今季チャンピオンズリーグでプレーすることを希望し、マン・U退団に動いているとされるクリスティアーノ・ロナウド。アトレティコは同選手の関係者から売り込みを受けたクラブの一つとされるが、実際に獲得する可能性もあるのかもしれない。
『マルカ』曰く、現在のアトレティコには財政的余裕がなく、クリスティアーノ・ロナウドの年俸もマン・Uの移籍金も支払うことが不可能との見解を示しているようだが、その資金さえ用意できれば「商業的インパクトとCR7のような世界的スターのユニフォームの売り上げだけで費用の元が取れる」とのこと。またクリスティアーノ・ロナウドには、年俸を引き下げる心構えがあるようだ。
アトレティコはディエゴ・シメオネ監督にクリスティアーノ・ロナウドの獲得についてまだ相談していないようだが、『マルカ』は同指揮官が何よりもその決定力の高さからポルトガル代表FWの加入を歓迎すると予想。加えて、アトレティコがクリスティアーノ・ロナウドを獲得するとしてポジションや人件費で空きをつくる必要も生じそうだが、FWアルバロ・モラタ、MFサウール・ニゲス、さらには契約延長が報じられるMFトマ・レマルといった選手の放出(売却)が、その問題の解消につながりそうだという。
なおクリスティアーノ・ロナウドはこの夏、チェルシーやバイエルンなどへの移籍の可能性も探り、アトレティコに関しては移籍先の「最後の候補」だった模様。ほかの候補への移籍話が様々な理由でなくなっていく中、代理人ジョルジュ・メンデス氏はアトレティコに売り込みをかけたとのことだ。つまりアトレティコは、チャンピオンズリーグ出場及び優勝を狙うクリスティアーノ・ロナウドにとって、現在唯一の移籍先候補ということになる。ただクリスティアーノ・ロナウドの「メンデスではない」関係者の中には、マン・Uにとどまることを勧める人物もいるようだ。
クリスティアーノ・ロナウドのアトレティコ移籍が与える影響はポジティブなことだけではない。もちろん同選手はアトレティコの地元のライバル、レアル・マドリーの伝説だ。レアル・マドリーで4回にわたってチャンピオンズリーグ優勝を果たし、438試合450得点で歴代得点ランクのトップに立つ男がアトレティコに加入すれば、白いクラブのサポーターたちから大きな批判を浴びること必至。アトレティコのサポーターにしても、これまで何度となく失望を味わわされ、何度となく侮辱的なチャントを歌ってきたクリスティアーノ・ロナウドを受け入れるかは疑わしい。
それでもクリスティアーノ・ロナウドがアトレティコに加入する可能性は、決してあり得ないわけではないようだ。『マルカ』は次のような文章で記事を締めしている。
「ここまで記してきたことをまとめると、現在のところ彼がアトレティコに加わるか加わらないかは、誰にも断言できない。多くの不確定要素があるが、しかし同時に一つの現実もそこには横たわる。クリスティアーノが最終的にアトレティコでプレーする可能性は、存在しているということだ」
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