アトレティコ・マドリーは20日、ラ・ロサレーダで行われたリーガエスパニョーラ第16節でマラガと対戦し、0-1で敗戦した。
リーグ戦5連勝で首位バルセロナと同勝ち点で並んでいるアトレティコは、バルセロナがFIFAクラブ・ワールドカップ出場で不在となっている今節で暫定首位浮上を狙う。16位に低迷するマラガのホームに乗り込んだこの一戦に向けては、前節のビルバオ戦と全く同じ先発メンバーが起用された。
互いに堅守が持ち味のチームらしい慎重な入りとなった。絶好調のアトレティコを相手に臆せず戦うマラガは、開始6分にいきなり決定機を作る。左サイドのフアン・カルロスのクロスから波状攻撃を仕掛けると、ボックス外でカマーチョの放ったシュートをゴール前のシャルレスが右足を使った巧みなフリックでコースを変える。これがゴール左隅を捉えるが、GKオブラクの好守に阻まれた。
一方、相手の組織的な守備と献身的なプレスバックに手を焼くアトレティコは、なかなか良い形でボールを運べない。9分には好調のカラスコが単騎突破からミドルシュートを狙うも、このシュートは精度を欠いた。
時間の経過と共に球際でのバトルが激しくなりヒートアップする両チームだが、共になかなか決定機を作り出せない。34分にはボックス手前中央の好位置で得たFKをカラスコが直接狙うが、これはGKカメニがしっかりと反応。すると、今度は37分にカマーチョの絶妙なスルーパスに抜け出したシャルレスに決定機も、ボックス右に持ち込んで放ったシュートはGKオブラクのファインセーブに阻まれ、こちらもゴールをこじ開けることができない。結局、前半はゴールレスのまま終了した。
流れを変えたいアトレティコのシメオネ監督は、ハーフタイムでビエットを下げて後半頭からトーレスを投入する。開始3分にはコケのパスに抜け出したカラスコの右サイドかの折り返しにグリーズマンが反応するも、ここはGKカメニの飛び出しに阻まれた。
後半もなかなか流れを掴めないアトレティコは、51分と56分に続けてイエローカードをもらったキャプテンのガビが退場するアクシデントに見舞われる。これで数的不利を背負ったアウェイチームは、64分にカラスコを下げて守備的MFのトーマスを投入した。
一方、アトレティコ相手に勝機が出てきたマラガはチョップを下げてベテランのデュダを投入。この交代でシステムを攻撃的な[4-3-3]に変更した。
10人になっても格下相手に取りこぼしたくないアトレティコは、71分にこの試合最大の決定機を迎える。ボックス手前で仕掛けたトーレスがDF2枚を抜き去ってボックス内でシュートを試みる。だが、果敢な飛び出しでシュートコースを消したGKカメニのセーブに遭う。さらにトーレスは77分にもグリーズマンのスルーパスに抜け出すが、この決定機も決め切ることができなかった。
試合終盤にかけては数的優位を生かして攻め込むマラガに対して、アトレティコが耐える時間が続く。ゴディンとGKオブラクを中心に粘り強い守備を見せていたアトレティコだったが、不運な形から先制点を奪われてしまう。
87分、セットプレーの流れから波状攻撃を仕掛けたマラガは、ボックス手前左でアムラバトが上げた柔らかなフィードをファーサイドのシャルレスが右足のダイレクトボレーで合わせる。このシュートがDFゴディンに当たってコースが変わると、GKオブラクの逆を突く形でゴール右に吸い込まれた。
そして、試合はこのままタイムアップを迎え、ガビの退場が響いたアトレティコは連勝が「5」でストップすると共に9月26日のビジャレアル戦以来、10戦ぶりの黒星を喫した。一方、アトレティコ相手に金星を挙げたマラガは、今シーズン初の連勝で13位に浮上した。
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