フェルナンド・トーレス「やっぱりアトレティコ」

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ACミラン、インテル・ミラノ、チェルシー、マンチェスター・ユナイテッド等ヨーロッパ強豪クラブから熱いラブコールを送られつづけているアトレティコ・マドリーのフェルナンド・トーレスだがアトレティコが一番とイギリス紙the timesのインタビューに答えている。

「世界中全てのタイトルをもらったって自分がアトレティコ・マドリーを離れることはない。」若干21歳ながらアトレティコ・マドリーの絶対なるシンボルとなったスペイン次代のエースはコルチョネロ(アトレティコ・マドリーの愛称)への変わらぬ愛情、忠誠を改めて宣言した。

「アトレティコではなく他のビッグクラブならタイトルを争うこともできるのでは。」と記者たちから他チームへの移籍を質問されるたびにトーレスの頭にはサッカー選手として当然の欲求、勝利、タイトルを望む気持ちが通り過ぎる。だがアトレティコ・マドリーはトーレスにとって他のクラブでは感じることのできない愛情、情熱、忠誠といった気持ち、素晴らしいファミリー、友人達を感じさせる世界で唯一のクラブで、タイトルや栄光を失っても愛するチームを離れる気持ちは持ち合わせていない。

そのトーレスが心を悩ませているのがアトレティコ・マドリーの敗戦だ。子供の時からコルチョネロ一筋だったトーレスはどのような気持ちでサポーターが応援しているかを体で感じており「サポーターの立場ならチームの勝敗に関係なく精一杯チームを応援する事で自分達の出来ることを全うすることが出来る。だが選手の立場としてはいくら全力を尽くしてもチームが負けてしまえば意味がない。だからチームが負けるたびにフラストレーションがたまってしまう。」と敗戦のたびにジレンマに陥ることを告白している。

「クラブはお金を持っているわけではないし、タイトル争いに毎年絡むわけでもない。けどそれでも日々の暮らしの鬱憤をサポーター達はアトレティコを通して晴らしているんだ。またそれはクラブと共に苦しむことも意味しているけどね。だけどいつの日か自分達の道が開かれるという希望を理由はないけどみんなが持っている、それがアトレティコなんだ。」

労働者階級のファンが多いアトレティコ、サポーター達は自分達の日々の暮らしを決して裕福ではない環境の中でもタイトル争いに加わるチームに映しだし、アトレティコが勝てば喜びを、負ければ悲しみをチームと共に共有していることをトーレスは十分に理解している。

「未来のことは誰にもわからない。だからアトレティコで選手生活を終えるかどうかはわからない。けど、まだ自分がチームを離れるにはまだまだ時間がある。」だからこそアトレティコでプレーしている間はサポーターに多くの勝利を、喜びをプレゼントしたいとトーレスは考えている。そして今シーズン終了後にはそのチャンスが待っている。国王杯でベスト4に残っているアトレティコ・マドリー、6月11日の決勝を制する事ができれば聖地ネプチューン広場に多くのサポーターが駆けつけ選手と共に喜びを分かち合う事は間違いない。

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