セルタに完敗のアトレティコがリーグ戦5試合ぶりの黒星…

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リーグ戦3位のアトレティコ・マドリー(勝ち点50)は15日、バライードス・スタジアムで開催されたリーガエスパニョーラ第23節で10位のセルタ(勝ち点25)と対戦し、0-2で敗れた。

アトレティコは前節、レアル・マドリーとの“マドリッド・ダービー”で4-0の大勝を飾り、リーグ戦4連勝を達成。ダービー勝利で勢い付くシメオネ監督率いるチームだが、今節では勝ち点4差で追う首位のレアル・マドリー、2位のバルセロナが共に勝利したため、セルタ戦での取りこぼしは許されない。注目のメンバーでは負傷離脱中のコケ、累積警告のラウール・ガルシアとアルダが欠場。そのため、マンジュキッチとグリーズマン、トーレスという3人のFWが初めて先発で同時起用された。

試合は立ち上がりからホームチームがアグレッシブな姿勢でアトレティコを攻め立てていく。右サイドから中央に流れるオレジャーナとトップ下に入るクローン=デリを起点に質の高い繋ぎを見せるセルタは、相手ライン間のギャップを効果的に使ってアタッキングサードに侵攻する。16分にはクローン=デリがボックス付近で惜しいシュートを放った。

一方、FW3人の同時起用に注目が集まったアトレティコは、トーレスとマンジュキッチを最前線に並べ、グリーズマンを右サイドハーフに起用した[4-4-2]でスタート。だが、序盤から守勢に回ったことで自慢のストライカー陣はほとんど活躍の場面が訪れなかった。

前半半ばを過ぎてもセルタが主導権をがっちりと掌握する。そのセルタに対して、アトレティコはサウール・ニゲスとグリーズマンのサイドを入れ替えたり、サウール・ニゲスをオレジャーナにマンマーク気味に付けるなど、あの手この手で修正を試みる。さらに34分にはチアゴの負傷交代を受け、マリオ・スアレスを投入。この交代でマンジュキッチを最前線に据えた[4-5-1]にシステムを変更し、トーレスは左のワイドに下がった。

前半終盤にかけても素早い攻守の切り替えと、ノリートらの個人技を軸にセルタが攻勢を見せるも、アトレティコの堅守を前にゴールをこじ開けるまでには至らなかった。

思うような戦い方ができなかったアトレティコのシメオネ監督は、ハーフタイムでトーレスをベンチに下げてカニを投入。この交代でカニを左サイドハーフに入れ、グリーズマンを最前線に上げ、スタート時の[4-4-2]の布陣に戻した。

後半立ち上がりは拮抗した展開が続くも、59分に試合の均衡が破れる。ボックス左で仕掛けたノリートがマリオ・スアレスと接触しピッチに倒れ込むと、微妙な判定ながらこのプレーでセルタにPKが与えられる。これをノリート自ら右隅に決め、ホームチームが先制に成功する。

微妙な判定から失点を喫したアトレティコは失点直後の60分、サウール・ニゲスのミドルシュートのこぼれ球に反応したグリーズマンに決定機も、ここはオフサイドを取られてしまう。また、その数分後にもボックス内でマンジュキッチが決定的なシュートを放つが、今度は相手DFの顔面ブロックに阻まれた。

何とか追いつきたいアトレティコは、その後もリスクを冒して攻撃に出るが焦りからか、なかなかチャンスを作りきれない。すると71分、一瞬の気の緩みからバイタルエリアでクローン=デリにスルーパスを許すと、ボックス右に抜け出したオレジャーナにゴール左隅へシュートを流し込まれた。

2失点目直後にガビを下げて最後の交代カードとしてFWヒメネスを投入したアトレティコだったが、最後まで集中したセルタの守備をこじ開けることはできず。敵地でセルタに完敗のアトレティコは、リーグ戦5試合ぶりの黒星。2強の背中が遠のく痛恨の敗戦となった。

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