中国不動産大手のワンダ・グループ会長、王健林(ワン・ジエンリン)氏のアトレティコ・マドリーへの資本参加が、21日にも発表される見込みとなった。スペイン『マルカ』が報じている。
アトレティコのミゲル・アンヘル・ヒル・マリンCEOとエンリケ・セレソ会長は21日に北京に赴き、王健林氏の資本参加合意を発表する予定だ。アトレティコが臨時株主総会で承認を得る予定となっている増資分の株式約20%を、王健林氏が購入するという。
いずれにしても、ヒル・マリンCEOが52%、セレソ会長が20%の株式を維持するため、両者がこれまで通り経営の舵を握る見込み。とはいえ王健林氏本人、または同氏の委任者が、アトレティコの経営に参加することは確実と見られている。
アトレティコの代表者2名と王健林氏の合意は、資本参加より先の目標にも及び、中国市場開拓のプロジェクトも含まれている模様。アトレティコは中国にサッカースクールを5校開設するほか、同国の企業とのスポンサー契約や、今夏にツアーに繰り出すことも予定しているようだ。
王健林氏は2013年に中国の長者番付『胡潤百富』で1位となった人物であり、推定資産額は242億ドル(約2兆5000億円)とされている。
スペインだけでなく、欧州を代表するクラブになることを目指すアトレティコ。同クラブは王健林氏の資本参加のほか、現在建設中の新スタジアム使用による収入増や、スペイン政府の介入によって、より均等に分配されることが見込まれる放映権収入などに期待を寄せているようだ。放映権収入については、2016-17シーズンから、現状の額の約2倍となる8000万ユーロ前後を受け取る可能性が報じられている。
コメント